本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


このコロナ禍でNetflix、hulu、Amazonプライム・ビデオ、huluなどの定額制動画配信サービスが人気になりました。今回は、いまどきのチャリンチャリンビジネスである【サブスクリプション】をビジネス側からみていきたいと思います。

サブスクリプションとは、もともと「定期購読」という意味で、消費者が製品やサービスごとにお金を支払うのではなく、それを一定期間利用できる「権利」に対してお金を支払うビジネスモデルです。

Adobeのソフトウェアが買い切り型からサブスクリプション型に変えユーザーに利用権を与えたことからスタートし、現在は音楽配信サービスのSpotifyやApple musicなどでも採用されています。

消費者の志向と思考が、モノを所有することから利用することへと変化しているわけです。

実際に毎月サービスに課金する「月額定額制」のモデルはほぼサブスクリプションと同義に使われますが、この2つには違いがあります。

定額制はただ製品やサービスに同じ金額で継続的に課金してもらうことを指しますが、サブスクリプションはさらに踏み込んで、「顧客の必要としているもの」や「顧客満足度」に注目しています。

サブスクリプションを導入する、顧客側と企業側の両方にそれぞれメリット・デメリットが存在します。

顧客側
●メリット
・モノを持つ必要がなく、モノを置くスペースや管理する手間もかからない
・利用開始するためのコストが抑えられ、利用開始のハードルが下がる
・期間中は利用し放題のため、使えば使うほど1回あたりの金額がお得
・いつでも解約できる

●デメリット
・使わなくても料金は発生する
・利用開始のハードルが低いからこそ、いろいろ契約してしまい費用がかさみやすい
・使わない機能や興味のないサービスも含まれている

企業側
●メリット
・新規の導入障壁を下げ、利用者増加に期待できる
・継続的な売上として試算できる
・利用者リストや実際に利用された統計データが取れ、今後の改善に利用できる
・デジタル、アナログ問わずさまざまな業界や業種で導入できる

●デメリット
・サービス開始直後のユーザー数が少なく、即利益にはつながらない
・新鮮なコンテンツを取り入れ続ける必要がある
・新鮮なコンテンツを入れるためのコストがかかる

ちょっとここで一風変わったサブスクモデルをご紹介したいと思います。

◇Dyson Technology +
ダイソンの家電を自宅で利用できるサブスクリプションサービスです。
掃除機、空気洗浄機、ヘアドライヤーなど気になる商品が試せるので、ダイソンの家電を使ってみたい人におすすめです。
月額1,000円からと出費も少ないので、1ヶ月で解約して気に入った家電は購入するという使い方もできますね。

◇MECHAKARI
ファッションサブスクリプションの代表格でもあるMECHAKARI(メチャカリ)は独特なサービス内容となっています。
月額5,800円(税込)でレンタルできる洋服はすべで新品・新作のアイテムで、返却期間がありません。
さらに気に入った洋服を60日間続けてレンタルすると自分のものになるというシステム。
いろいろな服を着てみたい、本当に気に入った服だけ欲しいという女性からの人気が高いモデルと言えます。

◇Laxus
57の有名ブランドのバッグを月額6,800円(税込)でレンタルできるLaxusは、広告などで見て知っている人を人も少なくないでしょう。
高級ブランドのバッグは購入できなくても、定額で好きなバッグを自由にレンタルし放題のこのサービスは多くの女性を魅了しています。
往復送料は無料で返却期限もなし、さらに料金の中にキズや汚れの保証料も含まれているため、ユーザーは安心して利用することができます。

◇Araeru
Araeruは月額4,000円から24時間365日いつでも指定のコインランドリーで洗濯・乾燥ができるコインランドリーのサブスクリプションです。
プランの中には洗濯から乾燥、畳むまでをやってくれる預け放題プランもあります。
スマホでコインランドリーの空き状況を確認することもでき、家事の時短や効率的に済ませたい人が利用しています。

もし、自社で導入するとしたらどんなサブスクリプションのモデルを描きますか?
また、面白いモデルがあれば是非教えてください。

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」

前回は『分散投資の積立型ファンド』について触れました。
今回は税金関係をシンプルにするといわれているPPBなるものをご紹介したい
と思います。

PPBはPrivate Portfolio Bondの略称であり、日本の証券会社が提供している
ラップ口座と似た機能があります。

ラップ口座とは、ラップする(包む)という意味で、資産運用に関するあらゆる
サービスを包括した総合口座です。
通常、有価証券の売買、保管などを行うと、個々に手数料が課されますが、
ラップ口座は資産残高に応じ、手数料が掛かります。

PPB口座内には、一定の基準を満たした世界中の株式、債券、ミューチャルファンド、
ヘッジファンド、現金を保有できます。

数種の投資商品を1つの口座で管理することにより、事務手続きが簡素化する上、
ポートフォリオ・ボンドという1つの口座から、分散投資を行うことが可能になる
のです。
また、口座内に保有している資産が、1つのレポートとして発行されるので、資産
運用の管理がしやすいというメリットがあります。

このPPBは、格付けのしっかりした金融機関を通すため、高い安全性が提供されて
います。さらに、登記地の政府により契約者保護口座内の保有資産全体の最高90%
まで保証するというPPBもあります。

この商品の運営管理会社は、1832年に設立され、約200億USドルの資産を世界各国の
市場で運用しています。 英国トップランキングの保険会社で、S&P で【A+】、
Moody’s で【A2】と格付けされているグローバルカンパニーです。
ロンドン証券取引所へ上場しており、FTSE100銘柄のひとつです。

資産運用会社として25年以上の実績があり、英国ガンジー諸島、マン島に本部を
持ち、香港とドバイにオフィスを構えています。

なかなか理解が難しい仕組みではありますが、5,000万円以上の現金がある方に
とってはかなり有益な情報であるといえます。

次回は、具体的にPPBのメリットをいくつか列挙していきたいと思います。

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」

フィリピンの歴史第三回目、今回はアメリカの統治に行きたいと思います。
19世紀末に発生したフィリピン原住民の有産階級が、スペインに留学するようになりました。
これは他の植民地を持つ宗主国であるイギリスでもフランスでも起きていることです。

そういった高度教育を受けた層からナショナリズムが形成され、スペイン本国への改革要求をするようになり民族運動が起こりました。
ちょうど東海岸から開拓をはじめ西海岸に到達し、独立戦争を経て宗主国イギリスの影響力を弱めた新興国アメリカは、海を越えてハワイを征服し、そのままフィリピンを狙っていました。

アメリカののど元に存在するスペインの植民地であるキューバのハバナ湾にあった、アメリカ海軍の軍艦「メーン」が士官上陸後に爆発、沈没したのをきっかけに「リメンバー・メーン」のスローガン(どこかで聞いたことあるようなフレーズです。)により好戦的世論が形成され、米西戦争が勃発しました。

フィリピン、グアム、キューバ、プエルトリコのスペインの統治に不満を持つ原住民と協力して米西戦争を戦いあっけなくアメリカはスペインに勝利しました。

フィリピン原住民の報復を恐れたスペイン軍が降伏する条件として、マニラにフィリピン軍が入らないことを条件とし、それを受け入れました。
スペイン降伏後アメリカは、フィリピン独立の約束を反故にして植民地にし(パリ条約で2,000万ドルでフィリピンを購入しました。)

それが後の米比戦争につながります。
アメリカ軍は、フィリピン独立軍1万8千人の掃討を始めました。アメリカの資料で、フィリピン原住民20万人もの被害を出したとの報告があります。

その後、アメリカは、モロ戦争でスペインが平定できなかった南部のムスリム地域も掃討しアメリカの主権を認めさせました。

そして1934年にフランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領政権下で、将来的にフィリピンの独立を認める法律。フィリピン独立法=タイディングス・マクダフィー法が議会で可決しました。これは10年後のフィリピン独立を承認するという法律で、これをどうとらえるかによって感情も変わります。

※当時世界恐慌からアメリカはニューディール政策を打ち出しますが、同時に緊縮政策も行ったため、景気は改善されませんでした。フィリピンから輸入される安価な砂糖とタバコがアメリカ国内産業を圧迫していたという都合で起こったフィリピン分離論からスタートしており、独立を承認するが、アメリカの軍事基地はそのまま残るのが条件とされました。「訪問米軍地位協定」(VFA)の破棄を決めたのはドゥテルテ現大統領です。

これらの流れもあり、スペイン、アメリカ、さらには日本においてもフィリピンでは、当時の立場によってはさまざまな感情を持った人が混在することとなり、現在にも尾を引いています。(フィリピン基地問題など)

基本は親日的な人が多いフィリピンですが、植民地時代の支配構造における中間階級にあったフィリピン原住民ではない渡来系フィリピン人からすれば植民地解放により利権を失ったため、親スペイン・親アメリカ的で、反日的な感情を持っている人々もいます。

次回は、第二次世界大戦下のフィリピンにつづく 筆:西島