■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
今回は資産形成の基本に立ち返り、日本にてよく提案されている代表的なものについて、資産形
成の方法・必要な資金・概要の流れでふれていきたいと思います。
普通預金・定期預金・外貨預金・・・最低預入金額が1円など、少額から始められる場合が多い
預金は多くの方にとって最も馴染みのある方法でしょう。基本的に元本が保証され、安全性が高
いのが大きなメリットです。ただ、日本での外貨預金の場合、円換算では元本割れするリスクも
あります。ただし、ご存じのように日本の銀行の金利は非常に低いため、預金のみで資産を大き
く増やすことは難しいです。
保険・・・商品や契約者の年齢、外貨建ての場合は為替レートなどにより様々
保険は本来、病気や事故などのリスクに備えるためのものですが、近年では投資性の強い保険も
登場し、保険ビジネスの従事者も多いことから、保険での資産形成が多いのも日本の特徴です。
投資性の強い保険には変額保険や外貨建て保険がありますが、これらは運用実績や為替レートの
変動によって保険金額や解約返戻金が増減するため、リターンが得られる可能性がある一方で損
失が生じるリスクもあります。
債券・・・1万円から買える個人向け国債、10万~100万円単位の社債など種類による
債券とは国や地方自治体、企業などが、資金調達のために発行する有価証券です。利払日に利息
が支払われるほか、債券には満期が定められており、満期になると額面金額が投資家に払い戻さ
れます。企業が資金調達のために発行するという点では株式と似ていますが、株式は企業の業績
次第でリターンが増減するのに対し、債券では額面金額と一定の利率の利息が支払われます。
また、債券の時価は変動し、好きなタイミングで売買することもできます。
不動産・・・数十~数百万円の頭金や、仲介手数料、登記費用などの初期費用がかかる場合多い
不動産による資産形成とは、土地や建物といった不動産を購入し、家賃収入や売却益を得ること
です。個人が行うものとしては、マンションなどの不動産物件を購入後、賃貸に出して家賃収入
を得る形が一般的です。ローンを組むことで自己資金以上の投資も可能ですが、数十~数百万円
の頭金や、仲介手数料、登記費用などの初期費用がかかる場合が多く、ある程度の資金力が必要
です。
REIT・・・数万~数十万円
REIT(不動産投資信託)とは、複数の投資家から集めた資金で不動産を購入し、プロが運用して
賃料収入や売却益を投資家に分配する、投資信託の一種です。通常の不動産投資と比べて少額か
らでも始められる点や、複数の不動産に分散投資ができる点、プロが運用を行う点などがメリッ
トです。ただしREITは証券取引所に上場され、不動産市況や経済情勢などによって価格が変動す
るようになっています。
つみたてNISA・・・月額100円など少額から始められる
つみたてNISAとは、2018年1月にスタートした少額からの長期積立投資を支援する税金優遇制度
です。一般NISAでは非課税投資枠が毎年120万円、非課税期間は最長5年間となっているのに対し、
つみたてNISAでは毎年40万円を上限として最長20年間、対象となる投資信託への投資で得た利益
が非課税となります。このようにつみたてNISAは少額・長期の投資を支援するための制度となっ
ており、対象商品は一定の条件を満たした「長期の積立・分散投資に適した投資信託」に限定さ
れています。そのため短期的に利益を出したい場合は向かないことに注意が必要です。
iDeCo・・・月額5,000円から
iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)とは、自分で決めた金額の掛け金を積み立てて運用し、60
歳以降に受け取る私的年金制度です。掛金額を自分で設定でき、運用方法も定期預金や保険、
投資信託などから選べます。60歳以降に老齢給付金を受け取ることができ、受け取る金額は運用
成績によって異なります。iDeCoでは掛金全額が所得控除の対象となるほか、運用益が非課税、
年金として受け取るときも控除対象となるなど、様々な税制優遇があります。ただし、原則とし
て60歳になるまで資産を引き出すことはできません。
投資信託・・・1万円前後から買えるものが多い
投資信託とは、投資家から集めた資金を専門家が株式や債券などに投資して運用し、運用成果が
投資家に分配される仕組みの金融商品です。専門家が運用を行ってくれるため、初心者でも気軽
に複数銘柄への分散投資を始めることができます。ただし、専門家が運用するといっても必ず利
益が出るわけではなく、損失が出る可能性もあります。また、専門家に運用を依頼するため信託
報酬などのコストがかかります。
株式投資・・・数十万円~
株式投資では、証券取引所に上場している企業の株式を売買します。投資対象となる企業の業績
が主な要因となって相場が変動するため、企業の決算や事業の状況、業界の動向などに注目しな
がら取引を行います。株式売却時の利益の他に配当金を受け取れる場合があることや、身近な企
業に投資できる点が魅力です。ただし、数千種類にのぼる上場企業の中から投資対象を選ばなけ
ればならないことや、取引時間が平時の日中に限られるといった注意点もあります。
FX(外国為替)・・・数千円~数万円
外国為替保証金取引は世界各国の通貨を交換して利益を狙う投資です。通貨を交換する際の為替
レートは日々変化しており、このレートの変動による為替差益を狙って取引を行います。FXの最
大の特徴と言われるのがレバレッジです。レバレッジとは、担保となる保証金(証拠金と同義)
の何倍もの金額を取引することができる仕組みのことです。通常の両替などであれば10万円で10
万円分の外貨しか取引できません。しかし、10倍のレバレッジを使えば10万円の10倍、つまり100
万円分の取引を行うことができます。担保となる保証金の最大25倍(個人の場合)もの金額を取
引することができることが、レバレッジの大きな特徴です。ただし、レバレッジを高くすればす
るほど期待できるリターンが大きくなると同時に、損失のリスクも増大することに注意が必要です
一方で手元資金以上の資金で運用するレバレッジが効くものもみてみましょう。
レバレッジとは、借入金などを利用して手元資金の何倍もの取引を行い、投資効率を高める手法
をさします。 レバレッジを効かせることで、リターンは大きくなりますが、その分リスクも大き
くなります。
債券 ・・・国債のCFD取引などではレバレッジ取引が可能
不動産・・・ローンを組むことで自己資金以上の投資が可能
REIT ・・・不動産購入資金には金融機関からの借入金も含まれるため、効果ありと言える
投資信託・・商品によってはあり
株式投資・・信用取引:最大約3.3倍(現物はなし)
FX ・・・・最大25倍(個人の場合)
こう見ると、運用方法は色々ありますね。
自身の年齢とライフプランによって、どの方法を選択するか、金額をいくらにするか、などの最
適化を図る必要がありますね。さらには国、通貨なども世界を広げていくことで、より有利な選
択肢を得ることもできるわけです。 |