本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


同郷の富山ご出身で、投資信託「ひふみ」シリーズ最高投資責任者であり、レオス・キャピ
タルワークスのファウンダーでもある藤野英人さん。
主として、日本国内の企業に投資を行うアクティブファンドということで、日頃の記事など
をウォッチ&フォローさせて頂いてます。

そんな中、非常に共感し、面白かった記事をご案内したいと思います。

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「ほぼみんな負けるようにできている」

1990年にこの仕事についたときにはバブルのピークだった。なのでそのときに会った経営者
のほぼ全部はインフレ経済の申し子だった。
どんどん借り入れして不動産や株を買い、どんどん値上げした人が成功した。30年以上そう
いう中で成功した人たちなので、1990年以降もそうなると思うのは無理もない。

その当時、時代の寵児だった人は全部そうだった。1990年から現金重視、値下げおよびデフ
レ社会に対応しようと思う人はいなかった。
私は1990年からこの世界に入り、投資調査の仕事をして得意絶頂なこのような人たちを尊敬
と羨望の眼差してみていた。銀行もそういう人にどんどんお金を貸した。だって過去30年そ
れで成功していたんだよ。貸すよね。貸さない上司がいたら左遷されるだけだ。

で、どうなったか。
三重野総裁という人が出てきて、それから貧乏神のような財界人、政治家、日銀マンが出て
きて、民衆喝采のものとにバブル退治を行った。それはある程度必要だったがやりすぎて、
1990年までの成功者は死んだか、自滅していった。おそらく松下幸之助さんも本田宗一郎さん
も1990年以上まで長生きしていたら、全滅していたと思う。時代が変わったんだ。
長い長い30年続くデフレ経済が始まったのだ。

銀行は不良債権の山になり、不動産業は塗炭の苦しみを味わい、ダイエーや住専などは破綻
していった。
でも、インフレ経済で成功した人は30年も続いたら、それは「無限」だと判断するだろう。
30歳で起業したらもう60歳だ。ごく一部の天才以外は勝ちパターンを続けるだろう。
起業で成功する人はごく一握り。でもそこで成功した人も30年に一度やってくるゲームチェ
ンジには無力だ。無力ということはないが、30年以上やってきた勝ちパターンを捨てられる
人はよほどアレな人か天才だろう。なので、30年に1回位、一度成功者がふるいにかけられ
るときがやってくる。なかなか成功者で有り続けるのは難しい。

私はそのような自信満々な成功者が落ちぶれていくのを見て、そして新しい時代の寵児が生
まれてくるのを見てきた。
そのあと成功した人はデフレの波に乗った経営者かITの波に乗った人だ。サイゼリアやニト
リ、ドン・キホーテ、ユニクロ、家電量販店などはみなそうだろう。

サイゼリアの正垣会長は値段は絶対に上げないとこの間の記者会見で言っていた。
ニトリもそうだね。今度どうなるだろうか。
この30年間成功した経営者はオーナー経営者であれ、サラリーマン経営者であれデフレ下の
成功者だ。販売価格を下げて、給料を据え置きにし、コスパのよいものを作ったものが勝っ
たし、消費者もそのような行動をしてきた。

今後どうなるのだろうか。
1990年のときと真逆のゲームが始まったような気がする。コスパ中心主義やデフレ経済は30
年続いてきたのでこれからも永遠に続くと多くの人は思っている。
経営者も社員もそう思ってる。メディアの人も思ってる。デフレは正義だ。そして本当にそ
れはそうかもしれない。
でも、あと10年も立つとデフレ的な行動をしてきた経営者や消費者は大変なことになるかも
しれない。そういう想像をしてもいいような気がする。どちらかというとデフレ経済が復活
するよりはインフレ経済の兆しが少しずつ増えているような気がする。
三重野総裁が前の勝ち組の悪魔だったように黒田総裁もその文脈では悪魔かもしれない。
真逆の総裁だ。

岸田総理だけデフレの王様っぽいけど・・・・まあ、なんというかデフレ時代の勝ち組の典
型の雰囲気だ。行動や考え方なども。次の時代に勝つのはたぶん真逆の雰囲気のやつだ。
デフレの勝ち組企業は今後没落するかもしれない。次の勝ち組は違う生き物になる可能性が
あると思っている。それに乗れた人がこれからの30年間の勝者になる「かも」しれない。
少なくともそのような思考実験を始めておくべきだ。

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文中にでてくるゲームチェンジ、これは潮目ともいえます。
日本でのビジネスでは、そろそろここを意識したほうがいいと思っていたところにこの記事
だったので、まさに!と共感したわけです。

日本はデフレの波に乗ったところが勝ってきた。ただ、世界を見るとデフレどころか先進国
といえどもインフレになっている地域もあるわけで、そんなことからも日本は特異なマーケ
ットと言えるかもしれない。

ちなみに私が仕事の地として選んでいるIndonesiaやPhilippinesは、土地が年々上がり続け
ており、まだまだ右肩上がり経済の中で勝負ができる。そういう意味では戦いやすい。
やはり難しいのはこれからの日本での戦い方=ビジネスだろう。

日本での次の波はどんなものか?
ホントにここを想定しながらビジネスを組んでいかないと、さらなるレッドオーシャンに飲
み込まれる可能性が大きい。自分の中には想定しているものがあるので、これに乗れると向
こう10年以上は非常に面白い展開が待っているはずです。


 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


先日、今年初のBali渡航でしたが、両替レートが10000円でIRP1,050,000付近の現在です。
記憶の中ではIRP1,300,000ぐらいなので、随分と円安が進んだなぁというのが実感です。

正直為替って、慣れがないと身近に感じないものです。
とっつきにくいし、私もはじめはそうでした。ただ、実践するといろんなことがみえてき
ます。

以下、投資や資産やライフプランに対する考え方、哲学などまとめた「誰も教えてくれな
い日本人のための資産保全術(電子書籍 pdf形式 84ページ)」からの抜粋でもありますが、

※この本を書いたのが2010年あたりで、1ドル82円をつけていた時代でした。
そこから14年経過し、1ドル150円をつける時代となっています。

例えば、海外での資産運用をはじめるには現在の円高が非常に有利であることがわかりま
す。50000ドルの運用をしようと思うと、今(1ドル82円)なら420万もあれば、OKです。
これが、円安(1ドル=120円など)になったときにはじめようと思うと600万が必要にな
るということです。

また、上記とは逆に海外で運用している資金を日本国内に戻すには、円安(1ドル=120円
など)になったときが狙い目になるわけです。

実は、いろんな事象が複雑に絡み合い変動するこの為替に一喜一憂しなくて良い方法があ
ります。

円高ドル安・ドル安ユーロ高など表現されるわけですが、為替はシーソーゲームみたいな
もので、多様なパワーバランスが働き絶えず動いていて、どちらかが上がればどちらかが
下がる。こんな仕組みです。


為替リスクは、無理に戻そうと思うから、損したりすることがおきます。
例えば、 投資時の為替が1ドル120円で、現在が80円だとすると、30パーセント以上のマイ
ナスです。(これは、今投資すると将来的に起こり得る事象です)

120円当時に1千万円分(83,333ドル)をドルに変え、今のタイミングで戻すなら685万円
程度になってしまいます。でも83,333ドルはアメリカで使えば83,333ドルです。
保有している通貨をその国で使えば、その国の通貨の価値で使用できますよね。

何が言いたいかというと、無理に戻す必要はないということです。
世界基準で考えると全体として持っている資産の総額は変わりません、むしろその国の通
貨での運用により、資産価値は増加していきます。 新興国通貨が良い例でしょう。

その国の経済が発展するに従い、日本円に対しての価値は上がっていきます。
日本の昔を事例にみてみると、
その昔、1ドル=360円だったわけです。一時の1ドル=82円を経て、今は150円。。
昔のアメリカ人は、1ドル出して、360円を買いました。いま、360円をドルにかえると、
2.5ドル以上になります。約2.5倍の価値になっているということです。

賢い方はお分かりですね。

新興国が良い理由は
『 経済の成長性 × 為替の価値上昇 』の掛け算が期待できるわけです。

※ 経済の成長性・・・不動産価格の上昇に置き換えることもできます

ここでの為替の考え方は、
・ いくつかの通貨に分ける
・ 為替のパフォーマンスレートの高い通貨を選択して使用する
これにより為替の恩恵を受けることができるわけです。

この複数通貨に分散する考えのことをマルチカレンシーといいます。さらに、日本円も含め
て4つぐらいにわけて保有するのが良いとも言われています。

インドネシア・Philippinesにそれぞれ土地という資産を仕込んできたわけですが、今後はそ
れらを活用してのビジネスに発展していく形になります。日本では日本円で、バリではイン
ドネシアルピアで、フィリピンではフィリピンペソで収益を上げて、為替の影響を受けない
状態を作るのが最大のリスクヘッジだと思います。

現在の自分は過去の自分が作るわけですから、未来予測をしながらの未来の在り方をつくる
行動をしていきたいものですね。

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


2023年は、インドネシアにおけるハイブリッド車(HV)の販売台数が前年比10倍以上と急増し
、過去最高を記録した一年となりました。今回のコラムでは、巷で話題の電気自動車(EV)
との比較を交えながら、インドネシアで急成長を見せているハイブリッド車市場について詳
しくご紹介いたします。

ハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)とは、ガソリンで動くエンジンと電気の力で動くモ
ーターの2つの動力源を組み合わせた自動車のことです。低速走行時には、モーターのみで
走行することができ、高速走行時には、エンジンが主に動力源として使用されます。
ブレーキをかけるときには、モーターが発電機として働き、エネルギーを回収することがで
きます。このようにエンジンとモーターを組み合わせることで発動が効率化され、燃費の向
上や排出ガスの削減に繋がるというメリットがあります。
一方、電気自動車(EV:Electric Vehicle)はエンジンを搭載せず、動力源はモーターのみ
となる点がハイブリッド車と異なっています。

インドネシア自動車製造業者協会(GAIKINDO)によると、2023年を通じてインドネシア国内
市場におけるハイブリッド車(HV)の卸売販売台数は過去最高の52,563台に達し、前年(20
22年)比10倍以上に上る急成長を記録しました。

日本車がシェア90%を占めているインドネシアの自動車市場では、2023年において最も卸売
販売台数の多いハイブリッド車のトップ10車種も、全て日本を代表する自動車メーカー、
トヨタとスズキの2社が独占する結果となりました。特にトヨタの「All New Kijang Innova
Zenix Q Modellista」が13,544台で最も販売台数が多く、日本メーカーが市場を牽引してい
ることが明らかとなりました。

順位 メーカー 車種 販売台数
1 トヨタ All New Kijang Innova Zenix Q Modellista 13,544台
2 トヨタ All New Kijang Innova Zenix G 6,025台
3 トヨタ All New Kijang Innova Zenix V Modellista 4,908台
4 スズキ XL7 Alpha Hybrid AT: 3.870 3,870台
5 トヨタ All New Kijang Innova Zenix V 3,062台
6 トヨタ New Yaris Cross 1.5 S Premium Color 2,825台
7 スズキ All New Ertiga GX Hybrid 2,381台
8 スズキ XL7 Beta Hybrid AT 2,284台
9 トヨタ New Yaris Cross 1.5 S 2,239台
10 スズキ All New Ertiga SS Hybrid 1,601台

インドネシア政府は、自国の持続可能な経済成長と環境への配慮から、電気自動車(EV)の普
及を国家開発目標ロードマップの一つに掲げ、関連するプログラムを展開しています。イン
ドネシア政府は2030年までに二酸化炭素排出量を29%削減し、2060年までに排出量ゼロを達
成するという目標を掲げており、その手段の一つに自動車産業の改革を挙げています。
具体的には、2025年までに電気自動車の比率を20%に引き上げる、という目標が設定されて
います。

ガソリン車から電気自動車への完全な切り替えへは価格面や技術面で課題が多いのが難点で
すが、そこで重宝されるのが、ガソリン車と電気自動車の間を取ったハイブリッド車なので
す。価格面では、電気自動車が非常に高価であり、一部の富裕層に購買層が限られているイ
ンドネシアにおいて、ハイブリッド車は選択肢の幅を広げ、客層の拡大を可能にしているの
です。技術面においては、ハイブリッド車用の内燃エンジン、ハイブリッド型エンジン、
プラグインハイブリッドなどの技術開発は、以降の電気自動車開発にも通ずるものとなって
います。

インドネシアにおける日本車への根強い人気と絶大な信頼から、自動車産業は日本とインド
ネシア間を結ぶ非常に重要な産業となっています。更に現在ガソリン車から電気自動車への
移行が国をあげてのプロジェクトとして進められており、関連する事業はインドネシアにお
いてビジネスを展開する非常に大きな好機となります。
(出展:インドネシア総合研究所)