本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


経営再建中だった国不動産大手、中国恒大集団が17日、米国で破産申請しました。
市場では中国経済の急激な悪化を危惧する声も出始めており、そうなれば経済的な結びつきが強い日本へも
なんらかの影響がでることも避けられなくなりそうです。
この事態の収束へ、中国政府がどのようにかじ取りするのか非常に注目が集まるところですね。

「まさか破産するとは思わなかった。(中国経済の)終わりの始まりになるかもしれない」。ある市場関係者は
そう懸念をあらわにしている。
恒大集団の破産で直接的な影響が日本経済に及ぶリスクは高くないとみられていますが、間接的な影響は多方面
に及ぶ可能性は残っています。

まず注目されるのが中国の不動産市場の悪化を受けた投資マネーの行方です。
ニッセイ基礎研究所の佐久間誠主任研究員がいうには、日本の不動産価格の高騰にも、こうした中国マネー流入の
影響がすでに生じているといいます。
佐久間氏は「破産申請を受けて、日本の不動産がさらに高騰するとは考えにくい」とした上で、「今の高値が続く
可能性は高い」と話します。
現に私の周りでも資産の置き換えを図りたい中国の方からの相談がチラホラを聞こえ始めています。

足元の円安も中国マネーが米国に流れ、ドル高が進んだことが背景にあるとされます。
また、中国で不動産の建設が減れば、新築に伴って需要が増える家電などの対中輸出の減少や、鉄の需要低迷によ
る素材メーカーの業績悪化の可能性もあり、連鎖しての経済の落ち込みも十分に予測できます。

ただ、最も怖いのは金融市場への波及です。
日本のバブル崩壊では、不動産価格の下落などで多額の不良債権を抱えた金融機関がいわゆる「貸し渋り」を行い、
多くの中小企業が倒産に追い込まれるなどして長期の経済低迷につながった過去があります。
すでに中国の信託大手では信託商品の支払いが遅延する問題も生じており、金融危機が拡大すれば中国経済を直撃
しかねない問題に発展しそうです。

中国は日本にとって最大の貿易相手国で、企業の海外拠点も中国に4割近くが集中するなど経済的な結びつきは強
いです。また、新型コロナウイルス感染症が発生する前は、インバウンド(外国人訪日客)も中国人が3割を占め
ていたりしたので、間接的な日本への打撃はボディーブローのように効いてきそうですね。

みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストは、「中国に生産拠点があるだけならいいが、中国を市場にしている企業
にとっては影響は深刻だ」とも指摘しています。

ここまで影響が大きいかもしれないとお伝えしてきましたが、プロの市場では恒大集団の問題は以前から指摘されて
おり「市場ではすでに織り込み済みだった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の李智雄チーフエコノミスト)
と言っています。

それでも中国経済への先行き不透明感から、18日の東京株式市場では、中国人観光客の増加で業績改善が期待され
た陸運や小売りなどの関連銘柄で値下がりが目立ち、日経平均株価の終値は約2カ月半ぶりの安値をつけています。

実際に人口ボーナスの終焉を2015年に迎えた中国ですが、私は常々セミナーや勉強会では、今後経済は失速していく
とお伝えしてきましたが、正直なところ、こんな形で終わりの始まりを迎えるとは思いませんでした。
今後、中国国内での不動産価格がどうなっていくのは非常に興味深いところですが、ニーズの無い不動産は虚像でし
かないので、適正価格に引き戻されるでしょう。そうなると高値で仕込んだ方には借金しか残らないわけです。
バブル崩壊の日本を追うような形になるのか、別の道をたどるのかは非常に興味深いところです。
とにかく我々にできることは、外的環境による市場変化があったとしても、そこに連動しない、ビジネスと資産の
ポートフォリオを築いておくことだと改めて強く思った次第です。


 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


今回は、フィリピンでの太陽光事業に係る具体的な案件をご紹介したいと思います。

このプロジェクトは、フィリピン政府が推進する再生可能エネルギー政策に沿って、ジェネラル・サントス市にて
5MWの太陽光発電システムを建設し、電力を供給するものです。
また、日本政府が実施するJCM制度によって、温室効果ガスの削減量が認定され、JCMクレジット※を取得できます。
このプロジェクトには、高い収益性と社会的貢献性があります。
このプロジェクトの事業主体は、日本の事業会社とPhilippinesの事業会社によるJV事業で、私の立ち位置としては
事業全体の座組の設計と、現地側の会社の株主です。

※(JCM:Joint Crediting Mechanism; )は、二国間クレジット制度のことで、途上国等への優れた脱炭素技術等の
普及や対策実施を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、我が国
のNDCの達成に活用する制度です。詳しくはメルマガバックナンバーのvol174、 vol175でのシリーズをご覧ください。

施設規模: 5MW
この施設は5メガワットのグリーンエネルギーを生成し、ゼネラルサントスの家庭や企業に電力を供給します

設置場所: General Santos
バランガイ マブーハイというエリアで、太陽光発電に最適な立地で、1日平均7.5時間の日照時間があります。

総設備投資費: 7億円
プロジェクトに必要なトータルコスト土地の取得代、許認可取得費、設備費など建設に掛かるすべての費用です。

売電価格: 15.1円/Kw
電力固定買取額。現地非営利電力協同組合SOCOTECO Ⅱが再生可能エネルギー法に基づき25年間固定額で買取します。
※2023年8月1日為替

投資家参加可能額: 5億5千万円
総設備投資額の70%の投資をお願い致します。残りの30%は日本政府環境省のJCM補助金により賄われます。

投資家様シェア:70%
設備の売電収入の70%が投資家様のシェアになります。

以下からわかるように、このプロジェクトは、投資額に対して高い収益性を示します。IRRは24.1%と非常に高く、
投資回収期間も4.1年と短いです。また、累積キャッシュフローは3,325百万円と大きな利益を生み出します

●事業収支概要
投資額        :550,000,000
売電収入       :140,000,000
運転費用       :7,000,000
累積キャッシュフロー :3,325,000,000
内部収益率(IRR)   :24.10%
投資回収期間 :4.1年

このプロジェクトには、以下のようなリスクが考えられます。
リスク1:天候不順や自然災害による発電量の減少や設備の損傷
対策1:発電量の予測や保険契約を行う
対策2:設備の定期点検やメンテナンスを行う
対策3:災害時に迅速に復旧作業を行う

リスク2:フィリピン政府や現地関係者とのトラブルや紛争
対策1:契約内容や法令遵守を確認し、書面で記録する
対策2:現地パートナーと連携し、コミュニケーションや協力を行う
対策3:必要に応じて弁護士や仲裁機関に相談する

将来性
フィリピンの電力需要は今後も増加すると予測されており、太陽光発電は再生可能エネルギーとして注目されています。
このプロジェクトはフィリピンの電力供給に貢献し、市場拡大の可能性があります。

JCM制度は日本政府が2030年までに温室効果ガスの削減目標を達成するために導入したものであり、今後も継続されると
見込まれています。このプロジェクトはJCM制度の下で温室効果ガスの削減量を認定され、JCMクレジットを取得し、売却
することで収入を得ることができます。

日本とフィリピンは歴史的にも経済的にも深い関係にあります。このプロジェクトは両国の技術協力と経済交流を促進し、
相互理解と信頼を深めます。また、フィリピンの電力事情や市場動向に関する知見を得ることで、他のビジネスチャンス
を探ることができます。

かなり具体的な話しであり、法人で一括参画のお声も頂いております。
ご興味のある方は、お気軽にお問合せ下さい。



 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


フィリピンの休日

フィリピンでは、祝日が急に決まるなんてことがあります。
え?と思われるかもしれませんが、「急に祝日が発表される」のです。日本の感覚で考えると、なかなかピンとこな
いかもしれません。

ですが、フィリピンの大統領から急に祝日が発表されることがあるんです。今年もありました。2月23日(木)の夜にマルコス大統領から翌日2月24日(金)は「Special non-work
ing day」と発表されました。

百歩譲って前日の午前中ならまだわかりますが、前日の夜の発表でした。
流石に頻繁にあるわけではありませんが、こういうことが起こり得るのがフィリピンです。

日本人の感覚でビジネスで数日間の渡航で契約を決めるなんていうカツカツのスケジュールを立てていたりすると、
足元をすくわれる可能性があります。
また日本では考えられないトラブルや遅延が発生するのが南国の常ですから祝日に限らず、十分な余裕を持ったスケ
ジューリングをすることを心がけた方がよいかと思います。

こういった文化の違いというものは、体験してこそ実感できるものかもしれません。

当たり前な話ですが、フィリピンは日本とは違った祝日を持っており、比較的祝日が多い傾向にありますので、ビジ
ネスでスケジュールを立てる際にはあらかじめ祝日をしらべて渡航するとよいでしょう。

2023年フィリピン祝日一覧

1月1日(日) 新年New Years Day
1月2日(月) 特別休業日Additional Special (Non-Working) Day
2月25日(土) エドゥサ革命の日EDSA People Power Revolution
4月6日(木) 聖木曜日Maundy Thursday
4月7日(金) 聖金曜日Good Friday
4月8日(土) 聖土曜日Black Saturday
4月10日(月) 勇者の日(*)Araw ng Kagitingan
4月22日(土) イスラム教断食明け大祭(※)Eidul Filt
5月1日(月) メーデーLabor Day
6月12日(月) 独立記念日Independence Day
6月28日(水) イスラム教犠牲祭(※)Eidul Adha
8月21日(月) ニノイアキノ記念日Ninoy Aquino Day
8月28日(月) 英雄の日National Heroes Day
11月1日(水) 諸聖人の日All Saints Day
11月2日(木) 特別休業日Additional Special (Non-Working) Day
11月27日(月) ボニファシオ記念日(*)Bonifacio Day
12月8日(金) 無原罪の聖マリアの祝日Feast of the Immaculate Conception of Mary
12月25日(月) クリスマスChristmas Day
12月30日(土) リサール記念日Rizal Day
12月31日(日) 大晦日Last Day of the Year

(*)本来、勇者の日は4月9日、ボニファシオ記念日は11月30日だが、2023年はそれぞれ最も近い月曜日が祝祭日とな
っている。
(※)暦により変更の可能性あり。

西島 筆