本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


お店で直接商品を購入するよりインターネットを通して商品を購入することが増えた近年、インフルエンサーの紹介を
見る事が商品購入の動機になるという人も多いのではないでしょうか。
インドネシアでもそのような傾向が強く、インフルエンサーに商品やサービスなどを紹介してもらうことで商品を販促
していく“インフルエンサー マーケティング”は、欠かせないマーケティング手法となっています。
今回は、インドネシアにおけるインフルエンサーマーケティングについて触れたいと思います。

インドネシアでは、68%の人々がSNSを利用しており、SNS利用者の1日の利用時間は3時間以上です。
そのため、SNSがきっかけで商品を購入する人も増加しており、オンラインで商品を購入する消費者のうち62%人々の
購入のきっかけがSNSでのインフルエンサーの商品紹介であることが分かっています。
それほどインドネシアにおいて商品を購入するうえで、インフルエンサーによる影響力は高いことが分かります。
そのため、オンラインで商品を販売するうえで、インフルエンサーを起用したインフルエンサーマーケティングをしっ
かり行なっていくことが、商品の売り上げを伸ばす上でも重要な鍵となってきます。

インドネシアで一番人気のあるSNSはインスタグラムで、そのユーザー数は9,900万人です。
そしてユーザー数が多いからこそ、インドネシアの企業はインスタグラムには注目しており、このインスタグラムはイン
フルエンサーを起用したマーケティングを行うことで高い宣伝効果を期待できるプラットフォームとなっています。
その裏付けとして、インフルエンサーマーケティングを行なっているブランドのうち74%がインスタグラムでのインフル
エンサーマーケティングを行なっています。

インフルエンサーが配信するコンテンツの中で、人気があるのは以下のジャンルです。

・美容、ファツション
メイク、スキンケアの方法、商品のレビュー、商品比較、毎日のコーディネートなどが配信されています。

・エンターテインメント
スタンドアップコメディや、まったりとした会話など様々なジャンルのエンターテインメントが配信されています。

・食べ物、飲み物
韓国で人気のある大量の食べ物を食べる場面をテレビで放映する「モッパン」とは異なり、新しい食べ物を試してレビュー
を行う様子などに人気があり、この様な画像や動画がよく配信されています。

美容、ファッションのジャンルは、インスタグラムで配信されているコンテンツに人気があります。
エンターテインメントのジャンルでは、YouTubeでの配信がよく利用されます。食べ物、飲み物のジャンルは、Facebookで
配信されるコンテンツに人気があります。

このようにジャンルによってよく利用されるSNSの種類は異なるため、インフルエンサーを利用したマーケティングを行う
際は、宣伝したい商品に適したSNSで影響力のあるインフルエンサーを起用することが重要であると言えます。

インドネシアの人々は商品を購入する際、インフルエンサーによる商品のレビューをとても重要視しています。
Partipostの調査によると、オンラインショッピングで商品を購入する決定打は、友人や家族からのおすすめより、インフ
ルエンサーのレビューがきっかけになっている人が多いことが分かっています。
また、ブランドの公式アカウントをフォローするのではなく、インフルエンサーをフォローし、商品を購入するための判断
材料にしていることが分かっています。

このことからも、購買活動のきっかけとしてインフルエンサーマーケティングは非常に重要であると言えます。
参考WEBサイト:https://www.insg.co/en/influencer-marketing-indonesia/

インドネシアでオンラインを利用して商品を販売する際、インフルエンサーマーケティングは非常に効果的な方法です。
その際、製品にマッチしたプラットフォームで製品のイメージを向上させるインフルエンサーを起用することが効果を得る
ために非常に重要であると言えます。今後のlivecommerceビジネスから目が離せないですね!

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


昨今、日本政府の方針として、投資を活発化させようとさまざまな施策が取られています。つみたてNISAやNISA制度の拡充
にも金融庁は積極的な姿勢を見せており、これまで以上に個人投資家が増えていくであろうことが期待されています。

投資先としてかつては株式や法定通貨が多く利用されていましたが、最近では、大きなボラティリティがあり、リスクは高
いですがいわゆる「億り人」になれるチャンスがある仮想通貨にも注目が集まってきています。また、仮想通貨と似たテクノ
ロジーを採用しているNFTにも注目を集めている状況です。

投資先としても用いられることが多いNFTとは、一体どのようなものなのか、再度見ていきたいと思います。

NFTとは、NFT(Non-Fungible Token)とあらわされ「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことを指し
ます。名前の通り”Non Fungible(代替不可能)” であることが特徴でで、暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチ
ェーン上で発行および取引されるものです。

従来、デジタルデータは容易にコピー・改ざんができるため、現物の宝石や絵画などのような資産価値があるとはみなされ
ませんでした。

この状況を変えたのがブロックチェーンです。ブロックチェーン上のデジタルデータは、参加者相互の検証が入ることでコ
ピーや改ざんをしにくくし、デジタルデータの資産価値を持たせられるようになりました。ビットコインが数百万円でやり
取りできるのは、この仕組みのおかげとも言えます。

これまでも、デジタルデータに電子透かしを入れるなどの方法はあったが、コピーや改ざんを直接防ぐ技術はこれまであり
ませんでした。デジタルデータに唯一無二の価値を持たせることを可能にしたのがNFTとなります。

NFTの出現に期待できる分野は多く、デジタルアートはもちろん、ゲームやマンガ、デジタルジャケットの限定版などは利用
が期待できるものとなっています。

NFTのユースケースとして、現状はアートやコレクションアイテムが価格高騰のニュースを受けて注目されていますが、学歴
や専門職のデジタル証明書(アイデンティティ)、トレーサビリティ、真贋証明などの実需向けのユースケースも展開され
ています。

NFTは現在、ゲームやアートといったエンターテイメント業界に関する適用が進んでいる状況です。しかしNFTはさまざまな
可能性を秘めていると言われており、たとえば、同じものが2つとない不動産にNFTが活用されることも考えられます。
すでにゲーム上に存在する土地の所有権にNFTが活用されているという事例も存在します。

今後のビジネス展開としては、NFTの「代替不可能である」という特徴を生かし、エンターテイメント分野の枠を超え、所有
権証明や身分証明が必要なあらゆる分野で実用化が進んでいくと予測されています。

2022年に大きく失速した印象があるNFT市場ですが、NFTの取引高は2021年とほぼ同じ水準だったことがDappraderのデータか
ら判明しています。2022年のNFT市場におけるオーガニック取引高は、247億ドルと、ピークとなった2021年の251億ドルと
比べ若干低い程度でした。

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


日本でも利用されている大学の奨学金制度はインドネシアではどのような仕組みになっているのか見てましょう。
今回は、インドネシアの大学奨学金制度についてご紹介していきます

日本の大学奨学金制度には、返済が必要な「貸与」と返済の必要がない「給付」の二つの制度があります。
一方で、インドネシアの大学奨学金制度では、貸与の奨学金がなく、給付による奨学金だけが存在します。

まずはインドネシアの大学奨学金について、いくつかご紹介します。

Beasiswa Unggulan(優秀学生奨学金)
これは教育文化省が行っている奨学金制度で、高等学校、大学の先生になるための奨学金です。
奨学金を受けることができるのは、修士号や博士号を取得する生徒に限られています。また、申し込みを行うには、
教育関連機関からの推薦を得る必要があり、決められた内容の小論文を提出する必要があります。

参考WEBサイト:https://www.kompas.com/edu/read/2022/10/14/204700971/ini-link-dan-syarat-pendaftaran-beasiswa-unggulan-kemendikbud-2022?page=all

Beasiswa Sapmoerna Foundation(サモエルナ財団奨学金)
サンボルナ財団奨学金は、優秀な成績を残していて、家庭の状況により学費を支払うことが厳しい生徒を対象とし
た奨学金です。高校3年間全ての科目の平均点が70点以上を超える生徒が対象となります。
サモエルナ財団奨学金では、対象となる大学生の生活費や、授業料の免除を受けることができます。

参考WEBサイト:https://eksam.id/blog/banyak-diminati-inilah-info-beasiswa-sampoerna-foundation/

Program Beasiswa DJARUM Plus(ディージャルムプラス奨学金プログラム)
この奨学金プログラムは、S1(4年生大学)またはD4(専門的教育家庭4年)を卒業、終了するためのもので、既に
大学生であるか又は専門的な教育を受けていることが条件となります。
この奨学金により毎月Rp.1,000,000(日本円で約8,300円)の補助金を受けることができます。

参考WEBサイト:https://djarumbeasiswaplus.org/tentang_kami/persyaratan-untuk-menjadi-penerima-program-djarum-beasiswa-plus

Beasiswa BCA(BCA奨学金)
インドネシアの大手銀行BCA銀行の奨学金プログラムで、ビジネス・銀行について学べるプログラムと、情報工学に
ついて学べるプログラムに分かれています。選考に合格すると、これらについて無料で学ぶことができ、毎月補助
金を貰うことができます。そして、プログラム終了後、BCAの必要人員に応じて、BCAにて働く機会が与えられます。

参考WEBサイト:https://indbeasiswa.com/2022/09/beasiswa-bca-ppbp-ppti.html

Beasiswa LPDP (LPDP奨学金)
インドネシアの財務省管轄の教育資金管理機関が実施している奨学金です。
この奨学金は修士課程、博士課程への進学を希望する学生が対象となります。また、応募条件として組織を率いた
経験があり、リーダーシップ精神を持っていることが求められ、論文の提出や推薦状の提出も必要になります。

参考WEBサイト:https://finance.detik.com/berita-ekonomi-bisnis/d-6205454/mengenal-beasiswa-lpdp-dan-cara-mendapatkannya

 

インドネシアで奨学金を申し込むには、日本と同じように条件があります。
申し込み条件として、同様の奨学金制度を受けていないことについては両国共通しており、その他の条件は各プログ
ラムによって異なります。高校を卒業していることや、成績が優秀であること、家族の経済状況が一般家庭より厳し
いことなどの条件があります。このような条件を満たした上で、卒業証明証など必要書類を提出し、選考を通過する
と奨学金を受け取ることができます。

参考WEBサイト:https://beasiswa.kemdikbud.go.id/

今回、インドネシアの大学における奨学金制度についてご紹介しました。
人口ボーナス期が続くインドネシアでは、優秀な若者の教育の質を向上することがインドネシア発展に寄与すこと
でしょう。大学の奨学金制度はインドネシアの若者の教育をサポートするうえで非常に重要な制度であると言えます。