本メールは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


現在14日、Philippinesにてこの記事を書いています。今晩、バリ島に向けて移動します。
折角なので、現在のPhilippinesの景況感について触れてみたいと思います。

世界銀行は12日までに、最新の「貧困と繁栄の共有報告書2022」を公表しました。
これによると、世界がコロナ禍に見舞われた2020年、フィリピンは所得の不平等を表すジニ係数が0・1以上増加し、調査対象国の中で最も所得格差
が拡大した国となりました。

同国は2020年3月から「世界で最も長く厳格なロックダウン(都市封鎖)」と呼ばれる防疫規制を敷いており、同年4月の失業率は17・7%を記録。
世銀はアジア開発銀行の報告を引用しながら「フィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムでは2020年の第2四半期に若者、女性、未熟練
労働者に失業の影響が集中した」と説明しています。

同報告書では、コロナ禍の影響で「2020年は第二次世界大戦以降、単年で世界の所得格差が最も拡大した年となった」と指摘しています。2019年に
0・620だった世界のジニ係数は2020年に0・626に増加したと報告しています。

◆ジニ係数とは

「0~1」の数字で示される格差の度合いであり、所得格差を示すときによく使われる指標のひとつです。
1936年に、イタリアの数理統計学者コッラド・ジニが考案したことから、この名前がつけられています。
ジニ係数の特徴は、手元に統計データさえあれば、簡単に格差の度合いを示せる点です。誰でも簡単に計算できるため、重宝されています。

では具体的に、ジニ係数を使うと、所得格差はどのように表されるのでしょうか?

ジニ係数は0から1までの数字で表され、以下のように定義されています。
・完全に所得分配ができている(格差がない)状態→0
・1つの世帯がすべての所得を独占している(最大の格差が生じている)状態→1

ある時点で0.354であったジニ係数が、また別の時点で0.545に上昇していたとしたら、「所得格差が拡大している」というわけです。

日本では、厚生労働省が実施している「所得再分配調査」や、総務省統計局による「全国消費実態調査」などで、ジニ係数を発表しています。
日本の所得格差について知りたいときには、これらの情報をチェックするといいですね。

 

話は戻りますが、一方で、貧困と繁栄の共有報告書2022では「コロナ禍で政府による現金給付など積極的な財政出動が有効に機能した」と報告もあり、
Philippinesは財政出動により、7・6ポイント貧困率の上昇を抑制できたとしています。
ちなみに世界全体では財政政策により2・4ポイント貧困率の上昇が抑制されたとしています。

しかし、低所得国やPhilippinesを含む下位中所得国を中心に「コロナ禍で所得を失った脆弱(ぜいじゃく)な世帯の中でも、通常の社会保障制度の対象
ではない世帯に支援の手を届けることの困難さが明らかになった」とも報告しています。
不法占拠地区住民などインフォーマルセクターが危機下で世界的に十分な支援を受けられなかった傾向が明らかとなりました。

正直、体感ベースにて富裕層と貧困層の所得格差が増したと感じていましたが、統計データでもこの辺りは如実に表れているわけです。
一度、日本のデータも調べてみると面白そうですね!
逆にPhilippinesの富裕島と日本の富裕層も比較してみたいところです。ぶっちゃけPhilippinesの富裕層が上行ってると思います。
このメルマガをお読み頂いている方には、決して、井の中の蛙で合ってほしくはないと思う今日この頃です。

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


前回は、世界の富裕層が実践している『ランドバンキング』 についてご紹介しました。
※ランドバンキング・・・近い将来(3年から8年)の間に値上がりが確実視される土地に、更地の段階で投資をする方法です。

ランドバンキングの流れは前回お伝えしましたので、今回はリスクとメリットをご説明していきたいと思います。

【リスク】
・満期までの期間を定められないため、想定期間より長引くことがある。
最終的にはデベロッパーなどに土地を売却することで資金を回収し、利益も得ることになりますので、ここが開発のタイミングだ!と
ならないと売買が成立しません。

・中途解約できないことが多く、流動性が低い。
参加形態によりますが、譲渡買取を行ってくれる会社であれば、解約と同義の状態になりますが、ファンドタイプだと50%以上の賛同が
ないと全体を動かせない形式となっているところが多いため流動性が低くなります。

・個別の不動産プロジェクトへの投資形態をとるので、プロジェクトによって利益幅が異なる。
国やエリアなどでの開発状況や要件なども異なるので、期間・金額などに差が発生します。

【メリット】
・個別不動産プロジェクトへの投資形態をとるので、株価や為替などの金融市場の動きに左右されることが少ない。

・更地の段階で安価な値段での投資となるため、値下がりを起こす要因が極めて少ない。

・更地のまま開発業者へ受け渡すため、中間的な費用がかからない。

以上からランドバンキングは、市場経済や相場の動きと連動していないので、株式、債券、他の金融商品と組み合わせることにより、成績の
上下動を抑えることができるようになります。

実際にランドバンキングの商品を組み込んだポートフォリオと、そうでない場合では変動率が大きく異なります。
もちろん前者の方が変動率の幅は少なくなります。

ランドバンキングをご自身のポートフォリオに組み込むことで、より安定した資産運用ができるようになるでしょう。
また,今回のメインはファンドタイプのランドバンキングをご紹介しましたが、すべてを自分の名義で取得する不動産タイプの手法については、
バリ島とフィリピンで展開が可能です。こちらは、あらためてご紹介したいと思います。

 

【告知】
Philippinesのランドバンキング案件で権利譲渡されたい方がお見えにて、24ヶ月で1.9倍程度目指せるものの枠が若干あります。
ご興味ある方はお気軽にご連絡ください。詳細についてご案内いたします。

 

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


フィリピンの女性の社会進出について

フィリピンは、ASEANの中でもっとも早く民主主義を取り入れた国で、旧宗主国のアメリカの影響もあり、男女均等労
働権、賃金同一、参政権が早くに持たされております。

毎年、世界経済フォーラム(WEF)が公表しております世界の女性の社会進出ですが、2013年度で世界135か国中、第8
位とトップテンに入る優等生です。
それ以前の2006年~2008年までは第6位と好成績を残し続けております。
一方の日本は、第98位と低迷しております。日本の家族環境と社会制度の兼ね合いもあることをご考慮ください。

フィリピンが上位に行く理由の一因としてあげられるのが、大家族主義とフィリピン人の人生観、男性の気質、女性の
気質があるのではないかと考えられます。
それではそれぞれをご紹介していきます。

1.大家族主義
フィリピンの住宅事情も影響していると思いますが、フィリピンの平均の家族は5.3人と結構多めです。
日本では大正時代からすでに核家族化が進んでおりますが、この大家族主義が女性の社会進出を支援していると思われ
ます。
同居していない叔父、叔母その子弟も皆、家族と捉える考えがありますが、フィリピンの9割近い信者を持つカトリッ
クの教義である「堕胎の禁止」から、平均出生率は、2.1パーセントと高いものとなっております。
子育てにしても皆で助け合い、親から子供へ、子供から親への信愛・尊敬、兄弟同士の愛も非常に深く、女性が仕事に出ている間はおばあちゃんか兄弟が乳幼児、子供の世話ができる体制が整いやすい傾向にあり、安心して仕事に行けます。そういう事情から日本で問題になっている保育園、幼稚園の問題が発生しにくいということがあげられます。

2.フィリピン人の人生観
フィリピン人の人生観の傾向は、
・家族を大切にする 100%
・宗教(84%がカトリック) 98%
・仕事 98%
・友人 89%
・レジャー 56%
・政治 48%

という結果があります。

3.男性の気質
以前の記事でも紹介したことがありますが、フィリピン男性はあまり働かない傾向にあります。フィリピンよりも南に
存在するベトナムやタイ、マレーシアなどでは、男性も勤労していますが、フィリピンほどではなかったりします。
仕事をしないで遊ぶこと(飲酒、ギャンブル、女性)が好きで男性が働かずに女性が働き、食べさせてもらう状態に甘
んじている例も多かったりします。
フィリピンでは失業中でも仕事は何しているの?と聞かれたら「Stand by」と返答する。
仕事は決まっているが、近々仕事に就くという言い方です。そういいながら昼間からプラプラしています。
失業率の高いフィリピンでは、女性が世帯運営のために経済的に働き、家族を支えていることが多いことがあげられま
す。

4.女性の気質
女性が社会で活躍するのが、一般的に容認されている中、フィリピンの女性のHospitalityが高いことは、世界で認め
られています。
日本にあるフィリピンパブでも、その優しさ、おもてなしに没頭し、フィリピン女性が本国に帰国してから彼女をフィリピンまで追っかける日本人男性が多くいるそうです(追っかけ組)。

フィリピンの彼女との関係が深まるや、自分の家族を捨ててフィリピンに逃避行する男性も多いとのことです(はまり組)。

フィリピン女性が、会社、工場、サービス業分野で活躍しているのは、気質に加え、文句を余り言わないこと。
上司の命令に従う(スペイン植民地時代のフィリピン人の生き残り精神)人が多く、使用人としては、使いやすいと言
う利点があるからだといわれています。

フィリピン女性の管理職比率も世界的に高く、日本は1.4パーセントです。

西島筆