本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


今日はフィリピンよりお届けしています。昨日、フィリピン入りしました。
気温は36度。ちょっと湿度が高い感じですね。
入国については、ワクチン証明書、PCRの陰性証明書、One Health PassがあればOKです。正直、待ち時間なくはいれます。
実は今回、陰性証明書が格安検査の英語表記版で、ちょっと賭けの部分もありましたが問題なしでした!

そんなフィリピン、今回の渡航目的については日を改めてお伝えしたいと思います。

私がフィリピンは初めて降り立ったのは2006年からですから、足掛け16年が経過しています。
やはり毎回来て感じるのはその開発スピードです。
特にカジノホテルが立ち並ぶマニラベイの海岸沿いの埋立地帯で、パラニャケ、パサイ、マニラをまたいでいるベイシティは、来るたびに景色が異
なっていくので毎回驚かされます。

現在は、フィリピン最大級のSMモール・オブ・アジアを筆頭とし、ソレアーリゾート&カジノ、シティ・オブ・マニラ、オカダホテルなどの複合
リゾート以外にもコンドミニアムが立ち並ぶあるエンターテイメントシティですが、2006年当時はSMモール・オブ・アジアとコンドミニアムが数件で
あとは野原という感じでした。

それが今では、デベロッパーの注目を集め、レジャーハブとしてのイメージを徐々に捨て、メトロマニラの主要なビジネスハブの一つとしての可能性を
確立しつつあります。ここ最近の当該エリアで行われている建設工事や不動産関連の活動を見れば、その可能性は一目瞭然です。

今後3年間だけでも、約307,500㎡のオフィススペースが市場に投入される見込みがあります。
加えて、計14,500戸のコンドミニアムユニットと、約330,000㎡の商業エリア(アヤラモールズ・ベイエリアとSMモール・オブ・アジアの間に広がる)も
投入予定です。ホスピタリティ面では、およそ3,300室のホテルルームが追加予定で、そのほとんどはオカダマニラの拡張と今後オープン予定のリゾート
複合施設リゾーツワールド・ベイショアによるものです。

ほかには、SMモール・オブ・アジア内にオープンする国内初のIKEAと、ベイシティ内の埋め立てによるアシアナシティを提案する、アシアナホールディン
グスによる9つの新規プロジェクトなどが挙げられます。

ちなみに以下のプロジェクトなども予定されています。

・パサイーSMによるSMモール・オブ・アジアの拡張1,200ヘクタール
・パサイーパサイ・ハーバー・シティ・コンソーシアムによる265ヘクタール
・マニラーソーラーシティ(マニラ・ゴールドコースト埋立プロジェクト)148ヘクタール
・マニラーUAAキンミン・デベロップメント社による407ヘクタール
・マニラーJ-Bros建設による埋め立てプロジェクト419ヘクタール
・マニラーマニラ・ウォーターフロント・シティ318ヘクタール
・マニラーマニラノースハーバー拡張50ヘクタール

ただ、ここからがこれらの開発の真価を問われるタイミングです。
開発著しい不動産物件にどの程度の人が居住するのか、またはロングステイなどするのか。
ここを真剣に考えていかないとフィリピンの発展はないのかなと思います。
内需が拡大し、所得が増えることとで徐々に国としての成長も加速すると思います。とはいえ、簡単に国民が購入できるような価格ではありませんので時間
がかかるでしょう。とすると、外国からの資金や人の流入をどのような方法で伸ばしていくかというかじ取りにならざるを得ないと思います。
この間隙をいかに突けるかが、我々海外から参入している事業家・投資家のテーマになっていると思います。

フィリピンで勝てる事業を仕掛ける。先に色々と経験している日本であれば比較的答えを出しやすい問題なのかもしれません!

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


【ゴールドマンのレポートから読み解く今後の景気】

アメリカのゴールドマンの記事って実は無料で読めます。
というか世界中のだいたいの運用会社のマーケットレポートって実は無料で読むことができるんです。
でも問題点は、めちゃくちゃ読むのが難しい!あと英語!というのが欠点です。

今回はマーケットレポートのダイジェスト版をこちらに紹介しておきたいと思います。

2022年7月GSレポート要点チェック

‐アメリカのGDP成長率は2022年2.5%に減速、中国のゼロコロナ政策もあり、中国のGDP成長率は4.0%に減速。

‐アメリカのインフレ率コアPCE指数は年末までに3.9%に落ち着く(現在4.9%)一方ヨーロッパのインフレはエネルギー問題、
賃金の圧力もありさらに加速する。

‐ECBは7月に利上げを実施するだろう。

‐S&P500は現在4300ドルを年末の目標にしているが全然企業の稼ぐ力も継続し、それより高くなる可能性がある。
(EPS成長率に注目)

‐69%の「最も上昇した日」に当てはまるのがS&P500が200日移動平均線を下回っている段階であることからこの上昇を捉えるの
に投資するチャンスでもある。

‐10年債金利は年末までに3.3%をターゲットに見ている。

‐原油の目標値段を137ドルに設定。
※以前5月の終わりにAUDJPYと原油をアドバイスしましたが、まだまだこの調査では伸びるということなので持ち続けている人は
まだありだと思います

こちらのコラムでご案内しているプロの専門家が講師となり、様々な情報を提供してもらえるコミュニティ
【キャッシュを残して資産を大きくしたい社長のためのクローズドコミュニティPresidents Brain】

https://seminar.presidents-brain.com
※現在サーバー障害によるメンテナンス中のため接続ができなくなっております。(6月12日現在)


 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」

前回に引き続きマルコス新大統領についてご紹介していきたいと思います。

フィリピン マルコスJr.新大統領 Vol.2

前回マルコス元大統領は、戒厳令によって重大な人権侵害があったもののフィリピンの70年代は低成長ながら経済が成長していたこと、比較的治安が良かったという部分で、支持ポイントと不支持ポイントが分かれるという話をしました。

フィリピンはキリスト教カトリックが非常に強い国です。81年にローマ教皇がフィリピン訪問するとなったときに、さすがに戒厳令を敷いた状態はまずいということで、戒厳令を解除いたしました。
解除したといえども人権侵害がなくなったわけではありません。

独裁政権を維持するために不正選挙を行うわけですが、戒厳令下では反対の声の封じ込めに成功していたものの、戒厳令を解除したことで不正選挙に対しての騒ぎの封じ込めがうまくいかなくなります。

独裁強権のもとにめちゃくちゃなことをやり続けておりました。
マルコス元大統領の奥さんであるイメルダ夫人が政治に介入し、ばらまきをやったり、不正選挙を仕切っておりました。

とても世論を反映した民主主義とは言えないフィリピンの選挙は、マルコス元大統領が率いる与党 新社会運動という党が、161議席中151議席を獲得し圧勝したりしております。

イメルダ夫人はマニラ文化センターをオープンさせるくらいのレベルならともかく、訪中して貿易拡大協定に調印するとか、台湾と国交を断絶するとか、メトロマニラ(マニラ首都圏)の知事をやる、環境住居大臣に就任したりとやりたい放題やっておりました。

このような形でフィリピン国家の私物化が進んでいきました。

そういった経緯の中、フィリピンで民主化運動を行っていたベニグノ・アキノ(ニノイ)氏は、一度戒厳令下で死刑判決を受けたものの、国民から非常に人気が高かったので処刑することができず、アメリカで手術を受けるという名目でフィリピンから追放しました。

その後、アキノ氏はフィリピンに帰国することを決意し、1983年8月21日にマニラ国際空港に降り立った直後に暗殺されるという事件が起こりました。

この暗殺事件により、フィリピンマルコス政権は国際的な評判ががた落ちしました。
現代の感覚で言うと、人権を著しく侵害している独裁政権がなぜ野放しになっているのかと疑問に思われるかもしれませんが、当時は東西冷戦の時期で共産圏との戦いを優先するあまり、権威主義国家がある程度容認されていた時代であったというわけです。

つづく

西島筆