本メールは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


インドネシアには、国是となっている建国五原則が存在します。
非常に重要な国民の行動や考え方についての原則となっているもの、それが“パンチャシラ(Pancasila)”です。

インドネシアという国を知る上でこの「パンチャシラ」を理解する事は欠かせない要素となります。

「パンチャシラ」は、インドネシア共和国憲法の前文に述べられている建国五原則のことを指し、内容は以下となります。

(1) 唯一神への信仰(Ketuhanan Yang Maha Esa)
インドネシア国民はインドネシア国家が公認する宗教を必ず信仰しなければいけないとされており、インドネシア国家公認の宗教として、
イスラム教、プロテスタント、カトリック、ヒンドゥー教、仏教、儒教の6つの信仰が認められています。
キリスト教は、プロテスタント、カトリックの2つに分けられています。
国の人口の約9割とイスラム教徒が大多数を占めるインドネシアですが、決してイスラム教が国教という訳ではありません。
このパンチャシラは各宗教間で互いに尊重し合う事が示されています。

(2) 公正で文化的な人道主義(Kemanusiaan yang Adil dan Beradab)
国民がお互いの違いを認め合い、お互いを理解し助け合うことが示されています。

(3) インドネシアの統一(Persatuan Indonesia)
国民ひとりひとりが個人の利益だけでなく国家の利益のために働くことが示されています。

(4) 合議制と代議制における英和に導かれた民主主義(Kerakyatan yang Dipimpin oleh Hikmat dan Kebijaksanaan dalam
Permusyawaratan Perwakilan)
ものごとを決定する際、他人を強要することなく、合議による決定を行うことが示されています。

(5) 全インドネシア国民に対する社会的公正(Keadilan Sosial bagi Seluruh Rakyat Indonesia)
国民ひとりひとりが社会の一員として、他人を尊重し公正を保つことが示されています。

パンチャシラという言葉は、パンチャが“5”でシラが“原則”を表し、スカルノ初代大統領が1945年の独立準備調査会で演説の中で発表
した内容がパンチャシラの前身と言われています。

添付の写真は、インドネシアの国章「ガルーダパンチャシラ(Garuda Pancasila)」です。
パンチャシラと名前が付いているように、中央の盾にはパンチャシラを表すエンブレムが描かれています。
また、ガルーダが掴んでいる文字「Bhinneka Tunggal Ika」は多様性の中の統一というインドネシアの国の標語になります。

<エンブレムとパンチャシラの関係>
【中央】黄色の星の黒い盾=唯一神の信仰         (パンチャシラ第一の原則)
→一つの星で唯一神を表している。

【右下】円型の鎖=公正で文化的な人道主義        (パンチャシラ第二の原則)
→四角の鎖は男性、円形の鎖は女性を表している。

【右上】ベンガルボダイジュの木=インドネシアの統一   (パンチャシラ第三の原則)
→誠実さと繁栄を土にしっかりと根を張るベンガルボダイジュで表している。

【左上】牛(banteng)の頭=合議制と代議制における英和に導かれた民主主義 (パンチャシラ第四の原則)
→集まることが好きな動物Bantengは社会主義を表している。

【左下】稲穂と綿花=全インドネシア国民に対する社会的公正(パンチャシラ第五の原則)
→稲穂と綿花で衣と食を表している。

上述の通り国章に描かれているエンブレムは、パンチャシラを象徴しています。
そしてこのパンチャシラは、インドネシアの国章にも表されるインドネシアの人々のアイデンティティとも言えます。

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、2016年にパンチャシラの日を制定しました。
毎年パンチャシラの日(6月1日)は祝日となり、外務省で式典が行われています。

パンチャシラの日は、全てのインドネシア国民にインドネシア国家の基盤となる、「パンチャシラ」の起源や意味を改めて理解して欲しいと
いう意味合いのある祝日として制定されたもので、「この祝日にパンチャシラを改めて理解することで、国民がこのパンチャシラの(原則)
のもとで一致団結して欲しい」という狙いがあります。

インドネシアの学校では朝礼で、パンチャシラを全校生徒が唱和する習慣があります。
そのため、パンチャシラはインドネシア国民の心に根強く染みついている考えとも言えます。

日本にはインドネシアのパンチャシラの様に国民の行動や考え方を示す明確な国家原則の様なものがありません。あるとするならば、暗黙知
である「道徳」というところでしょう。道徳の授業は日本独ですしね。

もし、インドネシアでビジネスをする、投資をする、旅行をする、コミュニケーションをとるようなことがある際には、インドネシアの人々
のアイデンティティである「パンチャシラ」を理解することで、インドネシアの人々の心に根付いている考え方の根本を知り、リスペクトした
関係性を築けるのではないかと思います。

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


【牛肉と豚肉を取引できる!?】

【5月ISM製造業指数結果よかったのになぜ株が下がるの?】
米株は反落、日本株もいまいちな動きです。
先日、アメリカで5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の発表されました。
名前通り、製造業の景気の良さを示す数値であります。

結果はどうだったかというと市場予想に反して前月から改善しました。
普通は製造業の景気が良いと聞いたら株が上がりますよね。

でも今回の市況は少し違います。
前月から改善した結果が出ると長期金利が上昇します。
金利が上昇すると株などが利上げ警戒も相まって崩れてしまうんですよね。

最近はその金利がいったん下がってきていたので株が復活しかけて、ドル円が下がってきていたわけですが、今回のでまたドル円は130円
に突っ込んできました。

AUDも買われた方はいいタイミングで利益が乗っているかと思います。
S&P500を今回のタイミングで買った方は米株が落ちている一方で自分のETFは含み益がでているという方も多いのではないでしょうか。

「なんか世界では株安なのに私の投資信託はプラスなのよね」となっている方も多いと思いますが、意外と気づかずにドルの恩恵を受けて
いるのです。アメリカに投資をするために米国株やETFを買いますがその手前で円をドルに換えています。
なので米株の反応とドル円の反応両方を受けます。

米株は下がっていますがドルが上がっているためトータルするとプラスになっているんです。
円が下がってきて価値がなくなっていく昨今ですがドルを買うのもいいですが落ちてきている米国株に乗っかるのも一つの戦略だと思います。

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


昨今のインドネシアではどのようなスポーツに人気があるでしょうか。
今回はインドネシアのスポーツ事情についてご紹介していきます。

日本では、野球やサッカー、バレーボール、バスケットボール、ゴルフなどが人気のあるスポーツですが、インドネシアではどうなので
しょうか。2020年に調査会社Nielsenが行った調査によると、インドネシアで人気があるスポーツ上位5位は以下であることが分かっています。

1位 バドミントン
2位 サッカー
3位 バスケットボール
4位 テニス
5位 野球

バドミントンは、正式に国が定めた訳ではありませんが、インドネシアの国技とされており、最も人気が高いスポーツです。
また、オリンピックでもインドネシアの人々からバドミントンが注目されており、バドミントンの国際大会“インドネシア・オープン”も
毎年開催されています。

バドミントンの次に人気が高いのはサッカーで、インドネシアへ行くと広場でサッカーをしている光景をよく見かけます。
野球は5位でプロ野球リーグのある日本や米国ほどではありませんが、人気があるスポーツのひとつです。

インドネシアには、インドネシア独自の伝統的なスポーツがあります。
以下はインドネシアの伝統的なスポーツの一例です。

プンチャック・シラット(Pencak Silat)
マレー発祥の1000年の歴史を持つ伝統武術で、インドネシアの国技でもあります。
ダンスと武術の要素が組み合わさっており、素手や足の他に武器も使用することがあります。
このプンチャック・シラットはASEAN地域を中心としたアジア地域で行われている武道で、インドネシアで国際大会が開催されています。
インドネシアの学校や、地域ではプンチャック・シラットを習う人が多く、インドネシアに今でも根付いているスポーツです。

パチュ・ジャルール(Pacu Jalur)
インドネシアのリアウ島で毎年開催される伝統的なボートレースです。
50~60人がカラフルなボートに乗り、速さを競うスポーツです。
元は、イスラム教の祝日を記念して開催されていましたが、今ではインドネシアの独立記念日に開催される様になりました。

○インドネシアにおけるスポーツツーリズム
前述でご紹介したスポーツとは別に、インドネシアで観光客も楽しめるスポーツをご紹介します。

トライアスロン(ビンタン島)
ビンタン島は、世界でも観光を兼ねてトライアストンが楽しめる島として知られています。ここで開催されるトライアスロン大会はとても
人気があります。

ゴルフ(バタム島)
バタム島には、様々なゴルフ場があり、壮大な敷地・景色の中ゴルフを楽しむことができます。

サイクルロードレース(西スマトラ)
インドネシアの西スマトラ島で毎年、「ツール・ド・シンカラ」というプロのロードレースが開催されます。
大自然をバックに繰り広げられる迫力あるレースは、ここでしか見ることができません。

インドネシアには広大な自然を持つ国ならではのスポーツを楽しめる観光地が沢山あります。
インドネシア政府観光局は、新型コロナウイルス感染拡大の状況が収束した際には、またこのような観光地へ観光客を呼び込みたいと考え
ているようですね!