本メールは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


先日、私が所属しているCorporateConnections(R)、通称CCの東京港リージョン3周年パー
ティーが、ディズニーアンバサダーホテルで開催されました。
約100名のメンバーや家族が集まるファミリーイベントです。

そこで、最初に「おっ」と思ったことがありました。
案内には、キャラクターとの写真撮影時にはCCのバッジやネームプレートを外すため、
今回はそもそも着用不要との記載があったのです。

最初は「そこまで徹底するのか」と思いました。

正確には単なる肖像権だけの話ではありません。ディズニーではキャラクター、商標、
写真の商用利用などを含め、知的財産やブランドとの結びつきを細かく管理していま
す。宴会規約にも、ディズニーキャラクターの使用は独自のガイドラインに基づくこ
とが明記されています。

つまり、ブランド価値は、創るだけではなく守るところまでがマーケティングなのです。

そして翌日、実際にディズニーシーへ。

歩いていると、もう一つ面白いことに気づきます。いくつものアトラクションやショー
には企業スポンサーがついています。NTTドコモ、ENEOSなど、多くの企業がオフィシャ
ルスポンサーとしてディズニーの「体験」の一部を支えている。

広告看板を出すのではなく、企業そのものを「楽しかった記憶」の中に入れてしまう。
これはうまい(笑)。

さらに今のディズニーには「ディズニー・プレミアアクセス」という有料サービスがあ
ります。
ディズニーシーでは、対象アトラクションに1回1,500円~2,500円程度を追加すると、
指定時間に、より短い待ち時間で利用できます。

要するに、売っているのはアトラクションではありません。
「時間」です。
同じ1時間でも、並ぶ1時間と、家族でもう一つ体験できる1時間では価値が違う。
時間という目に見えないものまで商品化している。

経営者としては、ここが非常に面白いところです。

そして、さらに視点を広げると「舞浜」という土地そのものが教材になります。
調べてみると、この場所はもともと今のような街だったわけではありません。
浦安沖の海を埋め立て、何もない土地にレジャー施設をつくるところから始まって
います。
オリエンタルランドは1960年、まさにその開発を目的の一つとして設立されました。

1983年に東京ディズニーランドが開園。その後、周辺には大型リゾートホテルが並び、
イクスピアリ、ディズニーシー、モノレールまで整備され、「舞浜」という一帯その
ものが巨大なリゾートへ変わっていきました。

2026年の地価公示でも、舞浜3丁目の住宅地は1㎡あたり46万7,000円です。

もちろん、地価上昇をすべてディズニーだけの効果とは言えません。
バブル、京葉線の開通、東京へのアクセス改善など複数の要因があります。

しかし、確かなことがあります。

魅力あるコンテンツは、人を呼ぶ。
人が集まればホテルができる。
飲食が生まれる。
交通が整備される。
そして最後には、土地そのものの意味まで変わる。
これこそ「価値提供」の究極形ではないでしょうか。

PTMCの観点から見ても面白い。

DisneyというIPは場所に固定されていません。ブランド、キャラクター、運営ノウハ
ウ、体験設計というPortableな資産が国境を越え、日本ではオリエンタルランドとい
う現地企業との仕組みによって巨大な経済圏をつくった。

Portable(occupation)、Multi-Currency、Cross-Border。

資産とは、不動産や現金だけではありません。
「人を動かす価値」を持つことも、立派な資産です。
ディズニーシーを歩きながら、私はアトラクション以上に、そんなことを考えていました。

もっとも、プレミアアクセスを買った瞬間は、そんな難しいことより、
「2,500円でこの待ち時間がなくなるなら安いな」と思っていましたが(笑)。

でも、それこそが答えなのかもしれません。

お客様自身が「高いか安いか」ではなく、「この価値なら払いたい」と思う。
価値提供とは、価格を下げることではない。価格以上の意味をつくること。
舞浜には、その答えが街ごと存在していました。

–Paradigm Shift。

「何を売るか」ではなく、「どんな価値を生み、その価値が周囲に何を生み出すか」へ。
これからの経営は、そこまで考える時代なのだと思います。

 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」

Paradigm Shiftでは、舞浜でディズニーという企業の「価値提供」を目の当たりに
した。という話を書きました。
今回のパートでは、投資家として少しいやらしい視点から考えてみたいと思います(笑)。

もし、東京ディズニーランドができる前に、その計画を知っていたら?
もちろん内部情報ではありません。
都市計画、道路計画、鉄道、行政の開発方針、企業の事業計画など、合法的に取得できる
情報を積み重ねて、
「どうも、この土地は将来大きく変わりそうだ」
と読めていたとしたら。

そこで出てくるのがランドバンキングという考え方です。
まだ価値が顕在化していない土地を取得し、都市開発やインフラ整備、人口流入などに
よって価値が高まるまで保有する。

この世界で、実はウォルト・ディズニーの名前がよく出てきます。

ただし、ここには普通のランドバンキングとは少し違う、非常に面白い点があります。
ウォルト・ディズニーは、
「将来価値が上がりそうな場所を見つけた人」だけではありません。
自分自身の事業によって、
「その土地の価値を上げることができる人」
だったのです。

CaliforniaのDisneylandでは、開業後に周辺へホテルや飲食店、土産物店などが次々と集
まりました。しかし、その周辺土地をDisneyが十分に所有していなかったため、自ら生み
出した経済効果の多くが、外部の土地所有者にも波及していった。Walt自身も、周辺環境
をコントロールできないことを問題視していました。

そこでFloridaでは大きく戦略を変えます。

Disneyは「Project X」として秘密裏に土地を取得し、最終的に約27,440エーカーを確保し
ました。平均取得価格は1エーカー200ドル未満だったとDisney自身が説明しています。
そして計画が明らかになった直後、近隣の1エーカーが13万1,000ドルで売れた事例まで残っ
ています。

これはすごい話です。

土地そのものに魔法がかかったわけではありません。
「Disneyが来る」という情報によって、土地の未来が変わった。
つまりDisneyがつくったのはテーマパークだけではなく、土地価値そのものだったとも言え
るわけです。

ここにランドバンキングの本質があるように思います。
単に、「安い土地を買って待つ」のではない。

誰が、何をつくるのか。
そこに何人の人が来るのか。
道路や鉄道はどう変わるのか。
ホテルや商業施設は何を求めて集まるのか。

土地を見るというより、
「これから生まれる経済圏」を見る。
そして、さらに一歩進めば、自分自身がその経済圏をつくる側に回る。

これは投資家であると同時に、経営者だからこそできる発想です。

舞浜も同じです。
東京ディズニーランドだけを見るのではなく、その後にホテル、舞浜駅、イクスピアリ、
ディズニーシー、リゾートラインと、点が面へ広がっていった過程を見る。

完成した街を見て、「いい場所ですね」と言うのは簡単です。
資産形成で面白いのは、まだ何もないときに、その未来を想像できるか。ということでは
ないかと思うのです。

これはPTMCにも通じます。
Portable(occupation)、Multi-Currency、Cross-Border。

土地自体はPortableではありません。
しかし、
「どこに人が動くのか」
「どの国でインフラが整うのか」
「どんな事業が周辺価値を押し上げるのか」
を読み解く知識やネットワークはPortableです。

日本だけ見ていれば、日本の完成した価格でしか資産を見られない。
しかしCross-Borderで世界を見ると、まだ「舞浜になる前」の場所が見つかる可能性があ
ります。もちろん、すべての空き地にミッキーマウスが現れるわけではありませんが・・

だからこそ重要なのは、安さではなく根拠です。
資産形成とは、値上がりした場所を追いかけることではなく、
まだ価格に織り込まれていない未来を探すこと。

そして経営者であれば、さらにその先、
「自分たちの事業によって、その未来の価値をつくれないか」
まで考えてみる。

ウォルト・ディズニーが残した最大の投資の教科書は、キャラクターでも株式でもなく、
「価値を創造する者が、その価値が生まれる場所まで押さえる」という発想なのかもしれ
ません。

夢の国を見ながら、土地の値段を考えてしまう。
やはり経営者や投資家という人種は、遊ぶように働き、働くように遊ぶのです

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


円安が生んだ大逆転?「マニラ発・日本スキーツアー」が富裕層のステータスになるまで

 

かつて、日本とフィリピンの観光交流といえば「日本人がセブ島やボラカイ島の美しいビーチを訪れる」という一方通行の流れが主流でした。

しかし今、その構図に大きな逆転現象が起きています。

南国フィリピンの富裕層やアッパーミドル層の間で、「冬の日本へスキーに行くこと」が最高のステータスとして爆発的なブームとなっているのです。北海道のニセコや長野の白馬、新潟のゲレンデには、家族連れでスノーアクティビティを楽しむフィリピン人観光客の姿が急増しています。

今回は、常夏の国の人々がなぜ日本の「雪」に熱狂するのか、その背景にある経済変化と、日本のインバウンド市場にとっての商機について掘り下げます。

1. 常夏だからこそ憧れる「非日常」:体験価値としての雪

平均気温が通年で25度を超えるフィリピンにおいて、自国では絶対に体験できない「雪」や「寒さ」は究極の非日常体験です。

多くの旅行者にとって、日本のスノーリゾートは単にスキーやスノーボードを滑るだけの場所ではありません。「生まれて初めて本物の雪に触れる」「白銀の景色の中で写真を撮る」「温泉に浸かり、温かい鍋やラーメンを味わう」という一連の体験そのものが、非常に強いコンテンツ力を持っています。

特にフィリピンは世界屈指のSNS大国です。一面の銀世界で過ごすラグジュアリーな休暇の様子はInstagramやFacebookで瞬く間に拡散され、「自分もあの雪景色を体験したい」という憧れが次の旅行需要を猛烈な勢いで喚起しています。

2. 「所得向上×歴史的円安」が生んだ観光の逆流

このブームの根底には、フィリピン経済の成長と為替要因が密接に関わっています。

堅調な経済成長を背景に、マニラやセブなどの大都市圏では可処分所得の多い富裕層や上位中間層が急速に拡大しました。これに加え、長引く歴史的な円安によって、フィリピンペソに対する日本の割安感が決定打となりました。

かつては欧米やオーストラリアなどへ向かっていた富裕層のスキー旅行先が、移動時間が片道4?5時間程度と近く、治安や食のレベルが極めて高い日本へと大きくシフトしています。また、親日感情の強さやビザ発給要件の緩和傾向も手伝い、年間を通じて訪日リピーターとなる層が確実に育っています。

3. 日本の観光・地域ビジネスが狙うべきポイント

フィリピン市場をターゲットにする際、日本の受け入れ側が押さえておくべき特性がいくつかあります。

「家族・親族一同」のグループ消費

フィリピン人の旅行は、3世代や親戚一同など10名以上の大人数で動くケースが珍しくありません。客室が複数あるコンドミニアム型宿泊施設や、ファミリー層がゆったり過ごせる滞在環境への需要が極めて高いのが特徴です。

初心者向けスノーアクティビティの充実

上級者向けのロングコースよりも、そり遊びやスノーモービル、初心者向けの英語スキースクールなど、「雪遊び」を手軽に楽しめるアクティビティの整備が満足度を大きく左右します。

「雪+地方観光」の周遊ルート提案

ゲレンデ滞在だけでなく、道中の地方都市でのショッピング、地元グルメ、果物狩りなど、季節の体験を組み合わせたツアー設計が富裕層の長期滞在を促す鍵となります。

かつての「送り出し国」から「上質な日本の冬を消費する側」へ。フィリピン人観光客の熱気は、単なる一過性の流行にとどまらず、日本の地方スノーリゾートや観光産業のあり方を大きくアップデートする可能性を秘めています。

参考URL・データ出典

日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計(市場別動向:フィリピン)」

https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/

観光庁「インバウンド消費動向調査」

https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/shouhidoukou.html

PR TIMES「『苗場スキー場』訪日外国人旅行客向けアクティビティ強化の動向」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002776.000024668.html

 

■Infomation

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第一部 PTMC理論
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主催:プランニングネットワーク
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