本メルマガは、週1回程度を目安に以下の3つのパートから情報をお送りさせていただく内容となっております。

  • 「Paradigm Shift -新しい価値観-」
  • 「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
  • 「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
 

■Paradigm Shift -新しい価値観-


近年、脱炭素、カーボンニュートラルに向けた意識の高まりや光熱費の高騰などもあり「省エネルギー住宅(省エネ住宅)」
ににわかに注目が集まっています。個人的にはコンテナハウスの事業もあるので気になっている項目のひとつです。

2025年4月より、原則すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務付けられます。これに先立ち、2024年からは省エネ基準
に適合していない物件が住宅ローン減税の対象から外れたりするようです。ここは家計にも大きく響いてくるところなので
要チェックかもしれませんね。

省エネ性能には、国で定められた基準があるようで、2023年現在、住宅がこの基準を満たす必要はありませんが、今年2024年
4月からは省エネ性能表示制度がスタートしますし、2025年4月からは原則すべての新築住宅に対して省エネ基準適合が義務付
けられるので、そのあたりにフォーカスしていきたいと思います。

省エネ基準とは「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」によって定められた、建築物が備え
るべき省エネルギー性能の確保のために必要な建築物の構造や設備に関する基準です。具体的には、次の2つの基準によって構
成されています。

・一次エネルギー消費量が基準値以下になること
・外皮基準の表面積あたりの熱の損失量が基準値以下になること

「一次エネルギー消費量」とは、空調・換気・照明・給湯などに使われるエネルギー消費量から太陽光発電設備等による創出
エネルギーを差し引いたものを指します。「外皮」とは、外壁や屋根、窓など建物を覆っている部分のことです。これらの断
熱性能が高いと外気温の影響を受けにくくなるため、省エネ性能が高まります。

現行制度では、省エネ基準の適合が義務付けられているのは「非住宅」かつ「中規模建築物・大規模建築物」のみです。
300㎡を下回る一般的な住宅については説明義務に留まり、中規模・大規模の住宅においても届出義務とされています。

しかし、建築物省エネ法の改正により、2025年4月からは原則すべての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます。
建築確認手続きの中で省エネ基準への適合性審査が行われるため、基準を満たしていない場合は着工ができません。

世界的に脱炭素やカーボンニュートラルが叫ばれている中、日本でも温室効果ガス排出削減などの取り組みが推進されています。
とくに、エネルギー消費量の約3割、木材需要の約4割を占めている建築分野における取り組みは急務になっているのです。
2025年度以降に求められるのは「省エネ基準」への適合ですが、政府は遅くとも2030年までにすべての新築住宅について「ZEH
(ゼッチ)基準」水準の省エネルギー性能の確保を目指しています。

ZEHとは、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指す住宅です。ZEHの基準は、省エネ基準の一次エネルギー
消費量からさらに20%以上の一次エネルギー消費量を削減しなければならないなど非常に厳しいものです。
省エネ基準への適合が義務化されるのは2025年4月ですが、これに先立ち、2024年から住宅ローン減税と物件の表示方法が変わり
ます。住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んで自宅を購入した人が利用できる減税制度です。最大13年間、年末の住宅ローン
残高の0.7%を上限に所得税と一部住民税が控除されます。

省エネ性能等が高い住宅は借り入れ限度額の面で優遇されています。2023(令和5)年現在、省エネ基準に適合していない新築住
宅の借り入れ限度額は3,000万円ですが、2024(令和6)年以降はゼロになっています。つまり、省エネ基準を満たさない新築住
宅は、住宅ローン減税の対象外となります。

また、2024年4月からは「建築物の省エネ性能表示制度」がスタートします。
この制度は、消費者が目にする不動産広告の物件情報に省エネ性能を表示することで、購入時や賃貸時に住宅の省エネ性能の把
握や比較ができるようにすることを目的としています。表示が必要なのは2024年4月以降に建築確認申請を行った物件ですが、
中古住宅でも表示が推奨されます。

省エネ性能は、「省エネ性能ラベル」によって表示される予定です。ラベルの種類は、評価方法や再生エネルギー設備の有無な
どによって異なりますが、いずれも星や数字でわかりやすく表示されるため、消費者は一目で省エネ性能を把握しやすくなるで
しょう。

住宅ローン減税の改正や省エネ性能表示制度、省エネ基準適合義務化の開始などにより、今後ますます「省エネ性能」で不動産
を選ぶ人は増えていくものと考えられます。数は多くありませんが、すでに中古住宅でも長期優良住宅やZEH住宅などが見られ
始めており、政府は2050年までに中古住宅を含めたすべての住宅にZEH水準の省エネ性能が確保されることを目指しています。

住宅の省エネ性能に関する改正というと、すでに不動産を所有の方にとっては無縁な話のように聞こえるかもしれません。しかし
これらの変化は消費者のニーズや不動産のトレンドを変えるものであり、不動産オーナーのおかれては真剣に捉えていかないと、
不動産の価値を揺るがしかねない項目のため、とくに不動産を売却する際には、このような買い手の意識が変わるような改正や変
化に敏感になっておくことも重要なのかもしれませんね。

ある意味、2025年4月までは表示性能の表示義務がないわけですから、売却物件が結構出てくることも予測されます。
中古住宅購入においては十分留意して、検討していきたいものですね。


 

■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」


今回は1年間のBridge Financenの案件についてお伝えしたいと思います。

今年でPhilippinesに通い始めて足掛け17年。紆余曲折ありましたが、仕掛けてきたことがいよいよ形になってきました。
Philippinesにてかねてより進めておりましたconstruction事業にて、オリオンバタアンというマニラの対岸にあるエリアにおけ
る23億Peso(約58億円)規模の政府系Projectを受注させて頂くことができました。

年末にもメルマガでご案内していた今回のProjectはマルコス大統領の肝入りのProjectで650万世帯におよぶ低所得者向けの住宅
供給プログラムとなっています。これは今後2028年まで続いていく事業となっています。

4PH Programと言われるもので、今回のconstruction事業はその一環で、大きな展開のスタートとなるProjectです。
https://dhsud.gov.ph/services/4ph-program/
https://www.pna.gov.ph/articles/1206270

前回、今年初のPhilippines入りした際に、現地金融機関で2番手であるLANDBANKの融資部長とも話をさせて頂きましたが、融資自
体にはかなり積極的ですが、大型の融資にはletter of guarantyという書類が必要となります。

LANDBANKとは、
https://en.wikipedia.org/wiki/Land_Bank_of_the_Philippines

このletter of guarantyは4月~5月を目途に発行され、融資は6月~7月に実行の予定です。金額としては10億Peso程度を予定して
います。
なお、この4PH Programにおいては、売上はprogress FEEとなっており、工事進捗に合わせて政府(行政)から売上入金がされて
いくことから、そこもこのProgramが停滞している要因ともなっています。
ご多分に漏れず、我々もその間、当初の事業資金として持ち出しが必要となってくるうことから、今回のプランをご提供していく
にいたっているわけです。LANDBANKからの融資実行までのここ6か月~8か月までの間の事業費用をbridge financeという形で調達
いたします。

このあたりのfinanceの計画は別途資料がありますので、詳細のお話をさせて頂く際にはお伝えさせてもらいます。

こちらがPhilippines法人です。
WINNER WORLD CONSULTANCY AND MANAGEMENT CORP
https://wwcam.ph

以下が、ジョイントパートナー先の建設会社です。
Uplift Construction & Development Corporation
https://www.upliftcad.com

そして、今回のfinanceの意図としましては、単なる投資というよりは、事業投資としてPhilippinesマーケットに進出を図りたい、
建設事業者や建設金物や関連製品で進出されたい、取引を検討されたい企業さまと連携が取れればと思っています。

今回のProjectを通じて、Philippinesでの建設事業への参入はもちろんのこと、商習慣や、ビジネスprocessなどを理解して頂きつ
つ、市場開拓を頂ける流れを作っていただけるのではと思っているからです。

1年間の預かり期間で15%の金利をお付けしてご返還します。
詳細に関しましては、お問合せ頂いたのち、Philippines法人での事業紹介、今回のProjectの説明および資料の共有などをさせて
いただき、ご納得の上で参画いただければと思います。

もし、皆さんの周りでPhilippines進出をお考えの建設事業、不動産事業、建設関連事業の方々がお見えでしたら、ご紹介いただけ
れば幸いです。

 

■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」


インドネシアは非常に多くの島を持つ国として知られています。西はアチェ州ウェ島サバン(Sabang)から東は南パプア州メラウケ
(Merauke)まで、少なくとも17,000もの島があると言われています。インドネシアが多民族国家であるのも、この地理的な要因が関
係しています。2010年のインドネシア中央統計局(BPS)国勢調査によると、インドネシアには300以上の民族があり、より細かく正確
に区別すると、1,340の民族グループがあると言われています。
今回のコラムでは、インドネシアの代表的な民族について詳しくご紹介いたします。

1.ジャワ族:Suku Jawa
ジャワ族はインドネシア最大の民族で、全人口の41%を占めています。中部ジャワ、東ジャワ、ジョグジャカルタ特別州を起源とし
ている民族です。ジャワの人々は話すときに「medok」と言われる独特な訛りがあることで知られているため、インドネシア人の間
ではジャワ族ジャワ出身である人を見分けることは容易であるそうです。

2.スンダ語:Suku Sunda
スンダ族はジャワ族に次いでインドネシアで2番目に大きな民族として知られており、主に西ジャワ州を起源としています。スンダ族
はアンクルン(angklung)という竹製の打楽器でもよく知られています。

3.ベタウィ族:Suku Betawi
ベタウィ族は、ジャカルタ首都特別州周辺に位置する民族の一つです。ベタウィ族は、お祭りなどで使用され、ジャカルタのアイコン
でもある大きな人形のフィギュア、オンデルオンデル(ondel-ondel)で知られています。

4.マドゥラ族:Suku Madura
マドゥラ族はインドネシアの東ジャワ地域に住む代表的な民族として知られています。東ジャワ地域には、マドゥラ族以外にもオシン
族(Suku Osing)やテングル(Suku Tengger)などがありますが、マドゥラ族自体は、その中でも比較的人口の多い民族です。

5.バンジャール族:Suku Banjar
バンジャール族は南カリマンタン州の民族の一つです。南カリマンタン州のほか、シンガポールやマレーシアなど、同じボルネオ島内
の隣国にも多くのバンジャール族が暮らしており、その数は中央カリマンタン州や東カリマンタン州に暮らすバンジャール族の人口を
超えています。

6.ダヤック族
ダヤック族はボルネオ島を起源とする民族の一つであり、西カリマンタンを中心にカリマンタン地域に広く分布しています。ダヤック
族以外にも西カリマンタンには様々な民族がありますが、ダヤック族はボルネオ島の内陸部全体を起源とする民族として知られていま
す。ダヤック族は強い呪術的遺産を持つ民族として知られており、精神科学(スピリチュアル・サイエンス)に基づいた風習が色濃く残
っています。

7.ミナンカバウ族:Suku Minangkabau
ミナンカバウ族は西スマトラ州に住む民族です。ミナンカバウ族はしばしばミナン族(Suku Minang)とも呼ばれ、現代文明では世界的に
も珍しい母系制社会を持つことが最大の特徴として知られています。

8.マレー族:Suku Melayu
マレー系民族は、バンカ・ブリトゥン州地域に由来する民族の一つです。マレー族の名前はスマトラ島バタンハリ川周辺に栄えたマラ
ヤ王国に由来すると言われています。

9.バタック族:Suku Batak
バタック族は、北スマトラ地域を起源とする民族の一つです。バタック族は更に多数の民族に分類することができ、一般的にはバタック
・カロ(Batak Karo)、バタック・トバ(Batak Toba)、バタック・シマルングン(Batak Simalungun)、バタック・パクパク(Batak Pakpak)
バタック・アンコラ(Batak Angkola)、バタック・マンダイリン(Batak Mandailing)などを総称してバタック族と呼んでいます。

10.マカッサル族:Suku Makassar
マカッサル族はスラウェシ島の南海岸に主に暮らすマレー系民族として知られています。マカッサル族はかつて独自のマカッサル文字(Mangkasara)を持っていましたが、19世紀末までにはマカッサル文字に似通ったブギス文字に完全に置き換えられたと言われています。
波型の字形が特徴的なこの文字は、お土産屋さんなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

11.ブギス族:Suku Bugis
ブギス族は南スラウェシ州を起源とする民族の一つです。南スラウェシ州には、その他にも前述のマカッサル族、トラジャ族(Suku
Toraja)、マンダール族(Suku Mandar)、サダン族(Suku Sa’dan)などがあります。ブギス族は、アジア本土からマレーシアやインドネシ
ア等の島々へ移住してきた、インド、イスラム、中国などの文明の影響を受けた新マレー人(Deutero-Malay)の子孫と言われています。

12.バリ族:Suku Bali
バリ族はその名の通りバリ島に多く居住する民族です。バリ族の中でも、バリ・アガ族(Bali Aga)とバリ・マジャパヒト族(Bali
Majapahit)の2つの民族に分かれています。

13.ササック族:Suku Sasak
ササック族は西ヌサ・トゥンガラ州の民族の一つです。ササックとはカヌーを意味します。
一方、コミュニティで広く流布している口承伝承では、ササックという言葉は、Sasakではなく、一般的に「1つ」を意味するsa’saqと
いう言葉から来ているとも信じられており、名前の由来には多説あるようです。

14.ブル族:Suku Buru
ブル族は主にブル島に住んでいる民族です。「ブル族」という呼び名とは別に、彼らは自分たちのことを「ゲブフカ(gebfuka)」または
「ゲベミリア(gebemiliar)」と呼ぶことも多く、これらのニックネームには、「世界の人々」や「土地の人々」という意味があると言わ
れています。

15.アスマット族:Suku Asmat
アスマット族は森での狩猟に長けた民族として知られています。アスマット族の生活はまだ外の世界からはかけ離れています。
アスマット族は海岸に住む人々と内陸に住む人々に分かれており、それぞれ生活様式も方言も社会構造も異なることが分かっています。

今回のコラムでは、インドネシアを代表する15の民族についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
冒頭でも述べたように、インドネシアにはこの他にもたくさんの民族があり、異なる言語や生活様式を持ちながら共生しています。
多民族国家ではない日本では馴染みが薄いかもしれませんが、現地でビジネスを展開する上で、地域や民族による文化風習の違いを理解し
ておくことはとても大切なことです。
インドネシア総合研究所では、現地視察・調査に必要な諸手続きやアテンドなども承っておりインドネシアに不慣れな方でも安心してお過
ごしいただけるよう最善のサポートを行っております
(出典:インドネシア総研)