■「Zoom In -BALI or Philippinesのリアルな生情報-」
~インドネシア最新ニュースをピックアップ~
インドネシア・バリ島から社会ニュース、経済ニュースからフレッシュな最新トピックをお届けします。
【インドネシア、新型コロナ感染急増で「緊急措置」発動へ】
インドネシアのジョコ大統領は1日、新型コロナウイルスの感染急増を受けて、今月3日から20日まで緊急措置を発動する方針を示した。
同国の感染者はここ数週間、連日で過去最多を更新。先月30日の新規感染者は2万1807人に達した。専門家の間では、感染防止策を強化しなければ、インドの感染第2波に匹敵する深刻な事態に陥るとの声が出ている。
大統領は「われわれ全員の協力と神のご加護により、新型コロナの感染に歯止めを掛け、すぐに生活を取り戻せると確信している」と表明した。政府文書によると、1日の感染者を1万人以下に半減させるため、飛行機利用を含めた移動制限やレストランでの飲食禁止、必要不可欠ではないオフィスの閉鎖といった対策を導入する。
対象は人口の最も多いジャワ島と観光地のバリ島。政府関係者によると、1日中にさらなる詳細を発表する。インドネシアでは、これまでに217万8272人が新型コロナに感染。死者は5万8491人に達している。
感染力の強いデルタ株が流行しており、ジャワ島では医療体制が崩壊の瀬戸際に立たされている。ジャカルタでは病床を確保するため、病院の駐車場にテントが設営されており、自宅療養中の親族のために酸素ボンベを購入する人々が行列を作る姿も見られる。
ジャカルタの病床利用率は今週93%に到達。ジャワ島全域でも病床利用率が満床に近づきつつある。公衆衛生の専門家は、今回の対策では不十分ではないかと指摘。2週間の全面ロックダウン(都市封鎖)、人々の接触禁止、外出禁止が必要だとの声が出ている。
政府はこれまで全面的なロックダウンを見送り、感染拡大地域に限定した制限措置を導入してきた。大統領は過去に、こうした措置により経済の疲弊を避けられると発言している。
【首都やバリ、100%在宅勤務 感染者激増受け】
インドネシアのジョコ大統領は1日、首都ジャカルタを含むジャワ島とバリ島で「緊急活動制限」を行うと発表した。新型コロナウイルス感染者が激増したためで、基幹産業を除いて100%の在宅勤務が義務付けられる。
期間は3~20日。他にも、百貨店や礼拝所および観光・文化・運動施設の閉鎖、持ち帰りを除く飲食店の営業停止などの規制がかかる。
感染者は6月中旬から急増した。過去1週間の増加数は1日平均2万人を超え、5月の4.2倍に膨らんだ。病床不足が深刻化し、ぐったりした人々が病院の外に横たわる光景が報じられた。7月1日には、過去最多の504人が新たに死亡したと発表された。
在宅勤務100%の導入は初めて。これまで経済活動を優先して都市封鎖を避けてきたが、大幅な制限強化に追い込まれた形だ。ジョコ大統領は「冷静に、緊張感を持ち、規則を守ってほしい」と国民に呼び掛けた。
【感染急増 酸素高騰、日本人も入院待ち】
新型コロナウイルスの新規感染者の急増を受けて、インドネシア政府は1日、在宅勤務の徹底や商業施設の閉鎖などの規制強化を発表した。感染者が特に多い地域が対象となる。国内では感染力の強いインドで確認された変異株(デルタ株)が広がり、医療機関が逼迫(ひっぱく)。現地に暮らす日本人も50人超が入院を待つ事態となっている。
政府の発表によると、規制が適用されるのは、首都ジャカルタがあるジャワ島とバリ島の自治体で、主な内容は▽医療やインフラ、金融など政府が決める業種以外の完全在宅勤務▽スーパーなど生鮮食料品店の午後8時までの営業時間の短縮▽ショッピングモールなどの商業施設、宗教施設の閉鎖など。規制の適用は3日から20日まで。
国内では6月21日に新型コロナの累計感染者数が200万人を超え、1日当たりの新規感染者数は2万人台で推移。累計の死者数は5万8千人にのぼる。
感染者数の増加で、国内の医療機関は混迷を極める。インドネシア保健省は6月25日、国内の新型コロナ病床の7割が埋まっていると発表した。屋外に特設テントを設置し、新型コロナ患者対応をする病院もある。ジャカルタでは隔離病床の約9割が埋まり、現地メディアは医療用酸素の価格高騰を報じている。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は6月29日、国内の医療状況について「デルタ株がインドネシアを大惨事の瀬戸際に近づけている」と警告する。こうした事態を受け、政府は新型コロナワクチンの接種数の目標を引き上げた。6月26日から、1日あたり100万回とし、さらに8月には200万回を目指す方針を掲げる。
■日本人も感染、国外退避の検討も
インドネシアに暮らす日本人の間でも新型コロナ患者が増えている。1日時点で、現地の日本大使館が把握する日本人感染者数は累計約250人で、死者数は6人。
日系企業の海外駐在員に医療機関を紹介する「ウェルビーホールディングス」の現地法人代表の西田陽一郎さんによると、日本人の感染者数は6月中旬以降に急増。ここ2週間で100人以上が新規感染している。現地従業員からの感染だけでなく、日本人同士の接触で感染が拡大しているという。
1日時点で同社が把握する入院待ちの日本人のコロナ患者数は54人。西田さんは「入院できないことを心配し、一部の日系企業では駐在員の国外退避の検討が本格的に始まっている」と話す。
国内の感染拡大は、政府が進める経済復興施策にも影を落とす。ロイター通信は6月29日、政府が今年7月を目途に進めていた世界的リゾート地バリ島の観光客受け入れを延期すると報じた。サンディアガ・ウノ観光・創造経済相はロイター通信の取材に対し、「感染状況の改善を待ちたい」と話した。
以上、
今回もインドネシアの新型コロナウィルス関連の情報をピックアップしてみました。
本土ジャワ島の方で流行が懸念されていた変異株ですが、6月に新規感染者を急増させる結果となり緊急対策が執り行われます。ワクチン接種を優先的に受けた医師や看護師などの医療関係者350人以上がコロナに感染し、10人の医師が既に感染死しているというニュースがありましたが、現在中国製のワクチンの使用にも不信が高まりつつも、更なるワクチンの接種強化対策が進んで来ています。
バリ島は7月の外国人観光の再開に向けてワクチン接種を順調に進めて来ましたが、感染拡大により観光再開は延期となってしまったようです。ショッピングモールも閉鎖の対象になるため、出歩いて買い物ができなくなるとニュースを聞いた人達がお店に押し掛けるということが起こり、事態の急展開に巷の人々も慌てている様子でした。
今回の大規模行動規制が感染防止の効果を上げることを願うばかりですが、インドネシア国内でのコロナとの闘いはもうしばらく長期戦となりそうな予感がします。これにより今後の不動産市場にも影響が出る可能性は大きいと思います。リゾートホテルやヴィラの売却案件が今後もますます増えて行くことが予想されます。 |