■「Unique Asset Management -独自の資産形成-」
今回は、ポートフォリオの安定化と、世界の富裕層が実践している『ランドバンキング』 についてお話ししていきます。
『ランドバンキング』とは、近い将来(3年から8年)の間に値上がりが確実視される土地に、更地の段階で投資をする方法です。
比較的、古くからある資産運用手法で、似たようなビジネスとして世界的に財を成した人物では、ロックフェラー、ウォルト・ディズニー、ドナルド・トランプ、ハワード・ヒューズなどがあげられます。
不動産投資で有名なものとして、REIT(リート:不動産投資信託)がありますが、こちらは投資信託の色合いが濃く、金融商品に近いものです。また、物件を所有し、賃料などから収益を得るインカムゲインもありますが、こちらもランドバンキングとは、全く異なる収益モデルとなります。
なおランドバンキングには大きく分けて、ひとつの土地を複数者で購入するファンドタイプと、すべてを自分の名義で取得する不動産タイプがあります。
それでは、どのようにランドバンキング(ファンドタイプ)で収益を作っていくのか、簡単な流れとポイントなどをお伝えしていきます。こちらのプランなどは比較的安価に参加可能なものが多いです。
【1.土地取得】
まず、ランドバンキングにおける土地取得のポイントを8個、お伝えします。
・土地が平らであり、すぐに開発が可能であるか?
・ライフラインが整備できているか?
・今後、人口は増加するのか?
・幹線道路へのアクセスは便利なのか?
・具体的な開発プランはあるのか?
・企業誘致などを積極的に行っているか?
・学校、病院が近くにあるか?
・公共、居住地域の開発計画はあるか?
【2.投資組合の組成(シンジケーション)】
次にランドバンキングにおけるシンジケーションとは何か、ご説明します。
・不動産をユニット(不可分持分権)に分割し、投資単位を小口化して魅力的な投資機会が提供される
・投資家は、このユニットを購入し、共同出資持分権者(エクイティ・パートナー)になる
・この持分権については、公的な証明書が州政府より発行される
【3.開発計画】
そして付加価値の創出とは何か、こちらもお伝えしていきます。
・コミュニティ計画を最優先として、環境インフラ整備などの要因を基本に、『開発計画草案』を作成
・政府、自治体や開発業者と将来の開発について交渉
・協議、交渉に基づいて『開発計画』を完成
【4.土地売却から完了まで】
最後に、投資家の利益を最大限にするためにはどうするべきか、お伝えします。
・「開発計画」への承認と土地使途の再指定により、対象地を現地の開発業者などに売却する
・開発業者からの購入申込には、持分全体の51%の賛成により売却する
・売却されたら、売却代金を保有ユニット数に応じて分配(投資元本+利益が確定)
ここまででランドバンキングの流れがわかったところで、次回はリスクとメリットをご説明していきます。
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