■Paradigm Shift -新しい価値観-
このコロナ禍でNetflix、hulu、Amazonプライム・ビデオ、huluなどの定額制動画配信サービスが人気になりました。今回は、いまどきのチャリンチャリンビジネスである【サブスクリプション】をビジネス側からみていきたいと思います。
サブスクリプションとは、もともと「定期購読」という意味で、消費者が製品やサービスごとにお金を支払うのではなく、それを一定期間利用できる「権利」に対してお金を支払うビジネスモデルです。
Adobeのソフトウェアが買い切り型からサブスクリプション型に変えユーザーに利用権を与えたことからスタートし、現在は音楽配信サービスのSpotifyやApple musicなどでも採用されています。
消費者の志向と思考が、モノを所有することから利用することへと変化しているわけです。
実際に毎月サービスに課金する「月額定額制」のモデルはほぼサブスクリプションと同義に使われますが、この2つには違いがあります。
定額制はただ製品やサービスに同じ金額で継続的に課金してもらうことを指しますが、サブスクリプションはさらに踏み込んで、「顧客の必要としているもの」や「顧客満足度」に注目しています。
サブスクリプションを導入する、顧客側と企業側の両方にそれぞれメリット・デメリットが存在します。
顧客側
●メリット
・モノを持つ必要がなく、モノを置くスペースや管理する手間もかからない
・利用開始するためのコストが抑えられ、利用開始のハードルが下がる
・期間中は利用し放題のため、使えば使うほど1回あたりの金額がお得
・いつでも解約できる
●デメリット
・使わなくても料金は発生する
・利用開始のハードルが低いからこそ、いろいろ契約してしまい費用がかさみやすい
・使わない機能や興味のないサービスも含まれている
企業側
●メリット
・新規の導入障壁を下げ、利用者増加に期待できる
・継続的な売上として試算できる
・利用者リストや実際に利用された統計データが取れ、今後の改善に利用できる
・デジタル、アナログ問わずさまざまな業界や業種で導入できる
●デメリット
・サービス開始直後のユーザー数が少なく、即利益にはつながらない
・新鮮なコンテンツを取り入れ続ける必要がある
・新鮮なコンテンツを入れるためのコストがかかる
ちょっとここで一風変わったサブスクモデルをご紹介したいと思います。
◇Dyson Technology +
ダイソンの家電を自宅で利用できるサブスクリプションサービスです。
掃除機、空気洗浄機、ヘアドライヤーなど気になる商品が試せるので、ダイソンの家電を使ってみたい人におすすめです。
月額1,000円からと出費も少ないので、1ヶ月で解約して気に入った家電は購入するという使い方もできますね。
◇MECHAKARI
ファッションサブスクリプションの代表格でもあるMECHAKARI(メチャカリ)は独特なサービス内容となっています。
月額5,800円(税込)でレンタルできる洋服はすべで新品・新作のアイテムで、返却期間がありません。
さらに気に入った洋服を60日間続けてレンタルすると自分のものになるというシステム。
いろいろな服を着てみたい、本当に気に入った服だけ欲しいという女性からの人気が高いモデルと言えます。
◇Laxus
57の有名ブランドのバッグを月額6,800円(税込)でレンタルできるLaxusは、広告などで見て知っている人を人も少なくないでしょう。
高級ブランドのバッグは購入できなくても、定額で好きなバッグを自由にレンタルし放題のこのサービスは多くの女性を魅了しています。
往復送料は無料で返却期限もなし、さらに料金の中にキズや汚れの保証料も含まれているため、ユーザーは安心して利用することができます。
◇Araeru
Araeruは月額4,000円から24時間365日いつでも指定のコインランドリーで洗濯・乾燥ができるコインランドリーのサブスクリプションです。
プランの中には洗濯から乾燥、畳むまでをやってくれる預け放題プランもあります。
スマホでコインランドリーの空き状況を確認することもでき、家事の時短や効率的に済ませたい人が利用しています。
もし、自社で導入するとしたらどんなサブスクリプションのモデルを描きますか?
また、面白いモデルがあれば是非教えてください。
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